Believe スピンオフ 3 | 山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

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Believe スピンオフ
〜かざにの〜3




「よぉ〜し、今夜は飲むぞぉ〜っ!」

「いやいや、言ったでしょ、オレ明日現場入り9時だから。」

「9じでしょ?NHKでしょ?ここから20分かかんないから!だぁいじょーぶだって!」




ハイ、ってビールを手渡す。




「着替えなんかその辺のおれのを着ていけばいいからさ。」

「いやタッパ違うし・・・」

「ハイ、かんぱぁ〜い!おつかれ〜!」




かざまぽんはブツブツ言ってたけど

乾杯すると『ぅえ〜い』つっていつものテンションでビールをあおった。




「ちょっと、なんか歌ってよ、」

「えぇ?!今?ここで??」




「ババ抜きやろっか!二人だからジジ抜きね!」

「あー、いいよ?」




「かざまぽんそろそろケーキ食おうよ、ちっと持ってきて?」

「ったく人遣い荒いよなぁ〜、」

「あぁん?何?なんか言った?」

「言ってない言ってないw」




分かってんだ、かざまぽんが知ってるのも。


知ってて、かざまぽんからは何も言ってこないことも。


いつもと変わらず、フツーにしてくれてることも。


ありがたいよね、トモダチってさ。











「・・・葉くん、相葉くん、ここで寝たら腰痛めるよ?ベッド行こ?」




かざまぽんに揺り動かされてウトウトしてたことを知る。




「ん、歯ぁみがく。連れてって、」

「ハイハイ、行こうね、」




翔ちゃんより低い背に体重を任せて

瞳(め)を瞑ったまま歯を磨いて。



コップを渡されて薄目を開いた時、

鏡に映ったおれの隣に立ってるのが翔ちゃんじゃなくてかざまぽんだったことが急に悲しくなって




「もぉ寝るっ、」




雑に口をゆすいで鏡に背中を向けた。




「ハイハイ、寝ようね、」




かざまぽんはいつもと変わらない優しさでおれのわがままに付き合ってくれて




「じゃあ、オレ、ソファー行くね?」




おれをベッドに座らせて部屋を出ようとしたから




「今日は・・・、隣で寝てもいいよ?」




思わずその手を掴んでた。




「や、でもオレ櫻井くんに怒られちゃうし、」


「───、

へー、ふぅーん、あ、断る?あっ、そうなんだ?」

「いやっ、えっと、」




なんか。



ずっと一緒にやってきた かざまぽんでさえ翔ちゃんに気を遣うのに、って思ったら


悔しいのか悲しいのか分かんないけど


涙が出てきて




「もぅいいよ、じゃあ。

かざまぽんなんてソファー(あっち)で寝ればいい、」




ゴロンてかざまぽんに背を向けて寝転んだ。