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Discostar★Love 4
#125/Side-S
「・・・僕、余計なこと言っちゃったかな、」
ペロッて舌を出しながら肩をすくめるマロに、
コイツなら話しても大丈夫そうかなって、探りを入れてみる。
「いや・・・、
俺、雅紀のこと好きっぽい?」
「───、うん、めちゃめちゃ。ふふふ、」
マロは一瞬目を丸くして、それからフニャフニャと笑いながら小首を傾げた。
マジか。
ちょ、聞き捨てなんねェ。
「とりあえず、カンパイ、」
「あっ、ありがと、っていうか相葉くん待たなくて平気?」
あ、って思ったけど。
悪ィ、雅紀。今はコイツの見極めをさせてくれ。
「いいよ、飲んで?泡も引いちまうし、」
「じゃあ、遠慮なくぅ、」
グビグビと飲み込む様子を見ながら、
早く酔って饒舌になってくれないか気がはやる。
「その・・・、『好き』、って、さ、」
「うん、
・・・もしかして、付き合ってるのかなって。違ったらゴメン。」
・・・やっぱり。
「・・・、」
雅紀の気持ちもあるから、今ここですぐに認めるのは早いだろう、
でも、
そう思いあぐねているとマロの方から話し始めた。
「気を悪くしたらごめんね、僕、こういうのに結構気付いちゃう方でさ。
相葉くん見ててもサクライさん見てても引き合うオーラしか見えないっていうか。」
ゴクゴクって、ジョッキを傾ける。
「でも2人ともわざと普通にしてるっぽいからどうなのかなーって思ったけど、
やっぱ色々ひっくるめてそうなんじゃないかなってさ!あ、僕お代わりもらっていいかな、」
「あ?おぉ!飲め飲め、」
呼出コールを押してから聞いてみる。
「・・・雅紀を見てても?」
「そ!相葉くん、結構わかりやすいよ?僕小さい頃からずっと一緒だったし。
結構前からなんとなく相葉くん好な人できたんだろうなって思ってたけど。
でも今までは気になるオンナノコができたら割とオープンに話してくれてたのに、今回僕にも相談してきてないってことはさ、やっぱ相手がサクライさんだからだったのかなーって。」
相手が、俺だから。
芸能人だから?
・・・オトコ、だから?
「失礼しまーす、お呼びですか?」
「あっ、生もう一杯お願いします、」
「ハイ、生一杯ですね?お待ちくださーい」
「・・・、」
「・・・。」
次の言葉を選びながら、
お茶のジョッキを傾けた。