Discostar★Love 4 #122A | 山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

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D★L Season 1 2 3

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前回→#121A

Discostar★Love 4
#122/Side-A




「ごめんな?試すとか、全然そういうんじゃなくてさ、」




翔ちゃんがこめかみにキスをしてギュッて抱きしめてくれる。




「なんつーか、

・・・悪ィ、雅紀が周りを気にせず自分の気持ちに素直になってくれたらいいなって思ってさ・・・、」




身体を離して、また目を合わせる。




「・・・っはは、こんなトコに引っ張り込んで言っても説得力ねーな、」




ホントだよ、って思ってふふって笑ったら、




「例えばマロの前とかでもさ・・・、妬くんじゃなくて妬かせるくらい、」




翔ちゃんが右手の指を耳の横から髪に差し込んで後頭部へとゆっくり梳いていく。




「もっと雅紀サンに甘えて欲しいわけですよ、」




ふわり、と唇が重なった。




「でも、・・・しょぉちゃんに迷惑なんじゃ・・・」




ずっと、心の奥にあったことを思い切って問いかけてみる。




「そう思ってると思ってた」




フッて笑った翔ちゃんが、頭をポンポンとしたあと おでこにチュッてキスをして




「そりゃぁマロがあちこちに俺たちのことを面白可笑しくリークしたらちょっと困っちゃうけどさ、」




目を合わせて力強い眼差しで微笑んだ。




「マロはそんなことしないって信じられるんでしょ?」

「・・・うん・・・」




確かに、マロ(あいつ)は調子いいとこがあって誤解される時も多いけど

あれでも茶化していい事といけない事は分かるやつなんだ。




「雅紀が信じるなら俺も信じるよ?

・・・って事で、マロの前ではイチャイチャしてもいいんだよね?」


「ん・・・、」




アレ?
なんか話がズレてるような・・・


そう、思ったけど。




「じゃ、戻ろっか、アイツ一人で飲ませたままだ、ははは、」

「ん、戻ろ?」




翔ちゃんの笑う顔見てたら

まぁいいかって思えて。



手を引かれながらさっきのカップルみたいにお店の入り口へと向かった。




じぃちゃん。



嫉妬からは何も生まれないって言ってたけど、感情を殺せって事じゃなかったんだね。



おれ、翔ちゃんに逢わなかったらきっと一生勘違いしたままだったよ。



嫉妬するんじゃなくて、素直になればいいんだね。





お店に入る一瞬前、振り返って見上げた都会の明るい夜空に

キラリと光る一等星を見つけて泣きそうになった。




「どした?」




じぃちゃん



翔ちゃんはこうやっておれの小さな心の歪みもすぐに見つけてくれるんだ




「ううん、なんでもない!行こ?」




この手はずっと離さない、離したくない。



ギュッて強く握れば、同じように握り返してくれる翔ちゃんの手を固く繋いだまま、


マロの待つ部屋へと戻った。