『そっちの世界がどうか知らねェけど一緒にすんなや!!』
昂っていた感情がふと熱を冷ます。
・・・これが現実。
どうして
どうして
求める人じゃなくて
求めていない人が寄ってくるんだろう
コレが、現実・・・
「しょぉちゃん!
もぉいいからヤメて、しょぉちゃん・・・!」
声が、想いが、消え入りそうになる。
「しょぉ、」
こんな僕には
もう興味もないんだろう
「勝手にヤッてろ!」
信じていた人が、
去っていく。
今までの付き合いが
こんな脆く崩れて。
翔ちゃんも・・・
僕の本当の気持ちを知ったら
同じように
今までの付き合いが
脆く崩れ去るんだろうか
翔ちゃんは
翔ちゃんに限って。
・・・そう思うけど
『一緒にすんなや』
やっぱりオトコがオトコを好きなんて
おかしいのかな
・・・おかしいよね・・・
翔ちゃんに回した手に
知らずのうちに固く力が入っていて
「・・・大丈夫か?」
翔ちゃんにそっとその手を解かれた。
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