Rolling days #67 | 山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

ある時は嵐情報。またある時は櫻葉妄想小説。自由に生きております。
腐寄りにつきノーマルアラシックさまは速やかにご退出くださいませ。

最初から→#1
前回のお話→#66
ウラガワ→Side-S


Day #67
~Side A~




悲しい、現実・・・

胸が、ギュッて痛い。



ドクン、ドクンって、コメカミで脈を打ってる。

信じたくなかった僕の耳に、

Mさんの言葉が追い討ちのように届く・・・




「どうせお前らの世界も男ばっかりの世界だ、オトコ同士であったりするんだろ?」




一瞬、リーダーとニノのことが頭をよぎった。

でもリーダーたちはそんな軽い仲じゃない・・・


一緒にすんなよ、


反発心が起きる。




「・・・あぁ、雅紀のお相手が櫻井なのか?
それで王子様登場ってか。」




違っ・・・!!



顔を上げてMさんを見た。



翔ちゃんは・・・

翔ちゃんは僕を見かけて



僕が呼んだから

来てくれただけ・・・!



僕が勝手に好きなだけ・・・!



お願いやめて翔ちゃんを巻き込まないで・・・!!



僕も、翔ちゃんも、言葉が出なくて。


一瞬の沈黙の後、




「ッハ!やってらんねー。」




Mさんが吐き出した。




「・・・雅紀、お前可愛いから『いつか』と思って手懐けてきたけど決まった相手がいんなら早く言えっての。」




だから僕と翔ちゃんは・・・!


え、待って今なんて・・・?

僕が・・・

かわいいから?


いつか、と、思って・・・

手、懐けてき、た・・・?



ドクン、ドクン、ドクン、



また、心臓がイヤな鼓動を打って

のどが渇いていく。




「あとはお二人でお好きにどうぞ!」




だから翔ちゃんは関係ないんだって!



最後のセリフに頭の奥で何かが弾けて


Mさんに怒鳴りかけたら

目の前の翔ちゃんが一瞬早くブチ切れた。




「てめェ黙って聞いてりゃさっきから何なんだよ!」




僕の怒りも引っ込むくらい迫力ある翔ちゃんの低い声に

ビックリした後、

急に泣きそうになった




「しょぉちゃん!」




もう、いい。

もう十分だよ翔ちゃん


ごめん僕のために・・・




「今まで雅紀がどんな気持ちでアンタの事慕ってたと思うんだよ!」




翔ちゃんが僕の気持ちを全部分かってくれてるってだけでもう僕は。




「しょぉちゃんいいから!」




今にも殴りかかりそうな勢いの翔ちゃんをどうにか止めなくちゃって




「よくねェだろ!

てめェの勝手で雅紀が今どんだけ傷ついてると思ってンだよ!」




ありがとう

翔ちゃん

もういいよ




「しょぉちゃん!」




後ろから、抱きしめた。




「離せ雅紀!

雅紀(コイツ)の純粋な気持ちをどこまで踏み躙(にじ)れば気が済むンだって!!」




もう・・・

Mさんのことはどうでも良くて



今、目の前で僕のために心の底から怒ってくれてる翔ちゃんの

その気持ちが温かくて、嬉しくて




「しょぉちゃん!おれは平気だから!」




もう、帰ろう?

終わりに、しよう?




「そっちの世界がどうか知らねェけど一緒にすんなや!!」