And if...2-85
お店の入り口には、初夏なのに大きなツリー。
店内にかかる、クリスマスソング・・・
「ココね、365日、クリスマスなんだって。」
翔ちゃんがウインクする。
店内にはたくさんのサンタクロースたち。
「わぁ、すご・・・」
世界中のサンタクロースが集結しているミュージアムになっていて、
見ているだけでも楽しい。
「コレ、智くんみたいじゃね?」
「くふふふっ!ホントだ!ふふふふふ!」
「ふは!コレ長ェヒゲ!」
「くふふふっ!ホント、長っ!」
さんざん言いたいことを言い合って、
お土産コーナーへと足を進めた。
「わぁ、かわいいな、」
サンタとエンジェルがツリーの下でハグしている、
珍しい光景の小さなスノードームを見つけて手に取った。
「可愛いな、ソレ」
隣でポストカードを見ていた翔ちゃんが肩を重ねるようにして覗き込んできて、
翔ちゃん側の半身が急速に熱を持つ。
飾り棚の陰に隠れて耳にキスを落とされて、
「ふぇっ?!」
(Shiii~!)
(だっ!、しょぉちゃ・・・!)
コソコソとするのも楽しくて、
シアワセな気持ちになる。