「昼間から露天なんてぜいたくだね!くふふっ!」
そう言って脱衣所で振り向くと腰タオルのショウくんと目が合って、ドキッとした。
だって・・・服の上からじゃあんまり分かんなかったけど、ショウくんて結構筋肉質。
おれにはない胸板の厚さに、憧れ・・・なのか、よく分からないけど とにかく鼓動が早まる感情が引き出されてなんだか気恥ずかしい。
カザマぽんと風呂に行ってもそんなこと思ったことなかったのに・・・まぁあいつのカラダはおれとそんな変わんないし・・・
「先行くぞ?」
ハッ!
考え事してたら手が止まってて、ショウくんがチラリとおれを見て先を歩いて行っちゃった。
大丈夫だよね?
ショウくんのカラダに見惚れちゃってたの、気付かれちゃったかな?
変な風に思われちゃったかな?
内風呂の洗い場で頭を洗って、体を洗って。
泡だらけになってるところにショウくんが来た。
「なぁ、ちょっとさ、背中流してくんねぇ?」
「あっ、いいよいいよ?じゃ、隣座って?」
「おー、サンキュ。」
自分の使っていたタオルにもう一度ソープを付けて、ショウくんの広い背中を洗い始める。
肩甲骨の周りの筋肉が少し盛り上がってて、なんだかドキドキする。
「ショウくん、結構筋肉あるんだね。何かやってるの?」
「ん?あぁ、毎日じゃないけど、たまにジムに行ったり?役があればダンベル持ち歩いたりするときもあるし。」
「へぇ。スゴイね。」
「アイバくんは?ジム行ったりするの?」
「んー、おれは行くならプールが多いかな、併設のジムで軽くやるときもあるけど。おれ結構ガッツリよ?本気のやつ。ゴーグル付けて、キャップかぶって、レーンをね、泳ぐの。」
「へぇ、意外。」
「くふふ、そう?・・・ハイ、オッケーでぇす!」
「ん、ありがとう。俺身体カタイからさ、背中ゴシゴシ洗いたくてもなかなか。アイバくんも洗ってあげるよ、そっち向いて?」
「あっ、ありがとう!じゃあ、お願いしまぁす」
ショウくんのチカラ加減がちょうどよくて気持ちいい。
イケメンで、気が利いて、ヤロー相手にもこんなサプライズが出来て、話も上手だし、カラダもカッコいいし・・・
ショウくんてスーパーボーイだな。
オンナノコにもモテモテなんだろうな。
「ハイ、オッケー!」
「あ、ありがとう。」
「早く流して行こ?露天。」
「うんっ!行こ?」
→Step#60