7 「ジューズ」 僕の映画はここから始まった | ササポンのブログ

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最初、この映画の監督は、サム・ペキンパの予定だった。

考える。

彼だったら、成功していただろうか・・。


残念ながら、無理だろう。


この映画の成功の要因は、スピルバーグが、鮫狩りアクション映画に徹したからだろう。

鮫が出てくる映画でなにが一番、面白いか?


そりゃ、鮫狩りに決まっている。

でも、この映画の後に続いた、その手の映画は、一本も成功していない。


なぜか?


スピルバーグの映画力については前に、何度も書いたけど、この映画がとてもわかりやすいので、具体的な、その力を説明してみます。


最初に、ジョーズが現れたシーン


ロバートショー扮する漁夫の命令で、

餌をまいていたロイ・シェイダー扮する署長が、

ぶつぶつ言いながら餌をまいている。

ちょうど漁夫の方向を見ながらぶつぶつ言いながら、海に餌をまいていると、いきなりジョーズが頭を出す。

驚いて立ち上がる署長。そして後ずさりしながら、部屋に入る。

そして、そこにいる漁夫に言う。

「この船じゃ、小さすぎる・・」

怪訝な顔で、デッキに出た漁夫の目に、

鮫のヒレが・・。

そこにあのジョンウィリアムズの曲・・


さあ、対決がはじまるぞ・・というご機嫌なシーン。


スピルバーグが、この映画を撮るために、参考にし、尚且つ、ぱくった映画はある。


ジョンヒューストンの「白鯨」だ。

画面を、鮫の鼻づらを横切るところとか、そっくりのシーンが結構ある。

ただそれでこの映画の力が、損なわれるわけではない。




この映画のもうひとつの魅力は、三人の名優の共演だ。


海嫌いの署長、ロイ・シェイダー

金持ちの鮫研究家、リチャード・ドレイファス

そして無骨な鮫借り、ロバート・ショー


この三人が、それぞれのキャラを

ぶつけあいながら、

とんでもない化け物に挑む。


鮫に関して、

経験豊富、絶対的なふたりが

3つの樽をつけたまま、海に沈んだ鮫を見て、唖然としながら

「こんなの見たことあるか・・」

「ない・・」


その瞬間、観客の恐怖が頂点に達する。


これはもう彼らの完全降服宣言。

あとはもう一気に、やられていく・・。

しかし、それでも、最後の反撃・・。


中学生のときに、死ぬほど混んでいる映画館で、

この映画を立ち見して以来、

僕は、映画から離れられなくなった。


僕がスピルバーグが相変わらず好きなのは、

映画ってのは、おもろいよってことを

映画で教えてくれるから。




中学のころ、この映画のサントラのカセットを買って、死ぬほど聞いた。

もう何度も、何度も・・。


すべてのシーンのすべてのカット、音楽、セリフ、すべて覚えている。


どちらかといえば、TV放映時の吹き替えのセリフのほうが好きです。


「くたばれ、化け物!!」