「ヒルストリートブルース」  | ササポンのブログ

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このドラマの知名度、アメリカと日本では、雲泥の差であります。

アメリカでは、エミー賞を何度も取った、超有名作品ですが、日本で観た人は、ほとんどいない、話題にもならない。


でもこのTVシリーズ、アメリカTVドラマに革命的な変化を起こした作品です。


まずこの作品には、主人公がいません。ヒルストリート分署という警察の警官、刑事たち、数人の登場人物たちが、すべて同じように活躍します。


一応、フリオ署長が中心となっているが、あくまでも物語の渦の中心にいるだけで、彼を中心に、物語が動いているわけではありません。


まずこのシリーズのなにが凄いかといえば、一話にエピソードが、複数同時進行するんです。時には4つから5つのエピソードが当時に進行します。殺人事件から、署内のクーラーが壊れた、女房が逃げた・・などなど。とにかく恐ろしいほどのエピソードが起こる。

 もちろん一話では解決するわけもなく、次週に持ち込まれるわけだが、さらに凄いのが、また新しいエピソードが始まったりする。2つの事件が同時に解決したと思ったら、また3つほどエピソードが追加、さらに、エピソードがなくなってしまう・・と思ったら、3週間後にまた始まったりする。


 はっきり言って一週見逃すと、なにがなんだかさっぱりわからなくなってしまう。

登場人物も、エピソードによって主役だったり、脇役だったりして、めまぐるしい。

またそれぞれのエピソードがおもしろいから、たまらない。


地下水道に、ワニがでた。SWATがみんなで退治。どうすればいいんだよ・・と相談している横で、署長の離婚した奥さんがどなりこんでくる。さらにトイレが詰まって、さらに殺人事件が起きる。


この過激な多エピソード同時進行は、この後の他のアメリカTVシリーズに影響を与えたが、元祖の「ヒルストリートブルース」ほど過激な構成は、やはりできない。


なんせ一話に、シナリオライター3人、構成が4人ついている。

おそらくエピソードごとに、ライターがついているんだろう。


このドラマのシナリオライターの中のひとり、マークフロストが、この後に、デビットリンチと組んで「ツインピークス」を作り上げた。