お世話になってます!読んだ小説の感想です!
タルト・タタンの夢
著者:近藤史恵
あらすじは……
美味しいフランス料理が楽しめるレストラン、ビストロ・パ・マル。
従業員4人の小さなビストロには、今日も謎を抱えた客が来る。
その謎を解くのが過去にはフランスで修行をしていたシェフ三舟。
連作短編集
という感じの日常の謎系短編集です。
まずタイトルが素敵。なんて可愛いタイトル。
タルト・タタンとはバターと砂糖で炒めたリンゴにタルト生地をかぶせて焼いたフランスのお菓子だそうです。
名前だけじゃなく材料まで可愛い。
声に出して読みたい、タルト・タタン。
とにかく、出てくる料理が全て美味しそう!
フレンチのフルコースというより地方の家庭料理なんかがメインで、タルト・タタン以外にも様々な料理が出てきます。
美味しい料理とそれに合う美味しいワインを出してくれるビストロ。
我が家の近くにもビストロ・パ・マルがあればいいのにとしみじみ。
料理描写に興奮しつつ、謎の方はお客様の持ち込む相談を聞くだけで三舟シェフが鮮やかに解決していきます。
謎を書くというより人間を描くという感じの謎たちは少しだけ苦い後味を残すものもあり。
ぜひ、美味しいものをお供に読んでもらいたい一冊でした。