立ち食いそば探偵・笹郎の今日の手繰り~おかわり一杯目~ | 笹郎(ササロー)のゆるゆるご当地コラム

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東京都渋谷区笹塚の非公認ご当地キャラの笹郎(ササロー)の
地域の魅力再発見!をテーマにご当地を紹介するコラムです。

右斜め+L+R+L+R+L+L+R+R+Aな視点でゆるっと紹介する
ゆるゆるご当地コラム…始まるよぉ!
※PC版、アプリ版での閲覧推薦。

おはこんにちソバ!!!ズゾゾゾゾーーーー!!!

 

はい、帰ってきた立ち食いそば探偵ですよ!

一度は終了したこのシリーズなのですが実は…。

 

…あのシリーズをまた復活して欲しい。

…もっと色んなそば屋を知りたい。

…ササローさんが書くコラムをもっと読みたい。

…ササローさんカッコいい。

 

なんて沢山のお言葉とお便りがひとっっっっっっっっっっつも届かないにも関わらず

勝手に復活しました!わはは!

 

…。

 

ひとっっっっっっっっっっつも届かない!!!!!

ナンデ!!?!!?!!?

 

ササローさんカッコいいは特に待ってますよ…。

 

まぁ、それは置いといて。不定期にまた立ち食いそば探偵やろうかなぁと思う次第です。

立ち食いそばの如く…サクッと食べてサクッと行きましょう、どうぞ!

 

『笠置そば 西荻窪店』

 

 

西荻窪駅南口すぐの所にある、笠置そばにやってきましたよ。

かさおきと読みそうですが、かさぎと読むのが正解です。

 

笠置そばは関東に店舗をかまえる、チェーン店なのですが

ここの西荻窪店は独自のメニューが多い事から

立ち食いそば好きの中で注目を集めているお店だったりするのです。

同じようで、この店舗だけ違うっというのが好事家の心くすぐられるのよね~。

 

 

・生姜焼セット+明日葉天

 

店内はカウンター席のみ。カウンターの上には揚げ物ケースがドンっと置かれている。

ゆで釜の蒸気がいいね。そば屋って感じだ。夏だと辛いけど。

 

前後の壁一面にはお品書きの札がズラリ。

もはやそういう壁紙のように見える程である。揚げ物ケースの中の天ぷらの種類もまた凄い。

目移りってレベルじゃぁない。辞典を見ているかのような、どこから読んだらいいか分からないレベルだ。

これは無策で来ると、相当厳しい戦いになってしまうな~。

私は予め、店頭に書かれているお品書きを見ていたので、なんとか初戦を戦い抜いた。

 

注文は口頭で前金払い式。

他の店舗には無い、生姜焼きセットとケース内にあった

立ち食い処では滅多に見かけない明日葉天が目に入ったので、それも注文。

 

 

早速、到着。

予想以上の明日葉天のデカさに驚く。もはや丼の中に茂みが出来ているレベル。

ケース内だと、そんなに大きく感じなかったのに…。

薄衣で青々とした感じが揚げの技術の高さと食べる前から美味しさが伝わる。

 

まずは明日葉天からいこう。

うわ~!カリカリ食感と癖のない、この明日葉の味よ!凄く良い!!!

素材と天ぷら感、どちらも感じる揚げ方。料亭の天ぷらにような満足感がある。

天ぷらだけで呑みたいなコレ…。

 

そばもつゆも立ち食いそばらしい、飾らない味。

ここの庶民感がいいね。これは愛される理由が分かるな。

 

 

生姜焼き丼も頂く。

ド直球な生姜焼き!日本式洋食のような、初めて食べても馴染む味わいだ。

濃い味付けなので、ご飯が進む。シャキシャキ食感の玉ねぎ多めも良い感じ。

 

これミニ丼ではなく、普通サイズで食らいたいな…。

焼いた時に出た肉汁も余さずタップリご飯にかけてもらいたい…。

 

 

後日、また来てしまう。

納豆そばと芹天だったかな…うろ覚えですまぬ。

 

本格そば屋ぐらいでしか見かけない、割と珍しい納豆そば。

この納豆そばだが、ビビンパのようにごちゃ混ぜにして食べると滅茶苦茶美味い。

混ぜれば混ぜる程、卵、海苔、鰹節、納豆、つゆ、ネギ、これら全部が交じり合い豊かな味になる。

更に卓上の七味で七つ目の味を足すものいいだろう。来た際はご賞味あれ!

 

ご馳走様でした!

100杯以上食べてきたが、天ぷらの良さは歴代TOP10内に入ると思う名店でした!

 

 

『南海そば 新今宮店』

 

 

はい、まさかの大阪です。

 

すとれんカフェ&バーイベントに出演すべく、大阪にやってきております。

宿を新今宮でとり、新今宮駅から会場のある野田駅まで移動する予定だ。

そして今居るのは新今宮駅。入り時間まで1時間近くある。

では、やる事は一つ。そう…。

 

立 ち 食 い で あ る

 

関西には関西にしかない、味があるんだ!!!関東で食べる、関西風は違うのだ!!!

味は出せると思うが、あくまでも風というのがつきまとってしまう!!!!!

どうしても寄せてる感が出てしまい、素直になれないのだ!!!!!

関西の食材、調理法だとしてもやっぱり場所の付加価値で大きく左右されてしまう!!!!

なので現地で食べる以外でそのモヤモヤを解決する方法はないのだ!!!!!(ここまで早口)

 

はぁはぁ…

そんな事を書きながら、東京の超都心部・新宿のかのやで関西つゆを愛用しているのはこの私だ!

 

という事で関西中心に展開しているチェーン店の南海そばでお食事。

 

南海…実は馴染みのある名前だったりする。

都内ではキッチン南海(由来は南海ホークス)という、黒いカツカレーが有名な名洋食チェーン店があり

南海という言葉だけは、とても聞き馴染みがあるという個人情報を混ぜつつ、さて何を食べるか。

 

関西らしいものにしたいな。

う~ん、関西つゆに合う、肉そばや昆布そばにしたいが…悩むな。

スペシャルそば…か。お!天ぷらも昆布も入っている!あと油揚げも!これでいこう!

よし、かやくごはんも追加しちゃえ!

 

 

・スペシャルそば+季節のかやくごはん(たこ飯)

 

さすがチェーン、早々にやってきた。

これだよ、これ!このつゆの透明感よ!これを求めていたのだ!!!

 

そしてダイナミックな見た目…絢爛豪華とはまさにこの事。

天ぷらに生卵…天玉そばではなく、大阪で言う所のスタミナそばだな。では実食!

 

 

まずは昆布も卵も動かさない状態での、つゆを楽しむ。

 

…求めていた味をようやく接種出来たよ…。

 

やはり、関西のダシの豊かさは芸術的だ…。

他で得られない唯一無二の存在…。

もうね、コーヒーのように嗜好品ですよ…。

 

そばはゆるめの立ち食い感のある、そば。

いいんだよ。君はこれでいいんだよ。

 

昆布部分と一緒に更に手繰る。

とろろ昆布の甘みと旨味で格段に味か向上。これは美味い。

ホント、とろろ昆布と関西つゆの相性は凄まじいのもがあるな…。焼肉と白飯みたいな感じだ。

そして黄身を割り、マイルドさっぱりにして頂く。至福の時。

 

 

実はそば以上に刺さってしまった、季節のかやくご飯。

あれだけつゆを褒めていたのにも関わらず。

こ~れがまた、美味いのなんの。

 

炊き込みご飯ならではのジンワリ味。

タコの旨味が存分に染み込んでおり、またぶつ切りも入っているので香りも食感も味にも華がある。

シンプルにどの部分も優れている、素晴らしき味だ。

星座占いで今日の運勢が悪くても、これがあれば吉日に変わる、そんな一品。

 

ご馳走様でした!

他の季節だと、かやくご飯に何が入るんだろうね…。

とりあえず、たこ飯の季節になったら、急いでお店行く事を進める。

 

 

『そば八』

 

 

神奈川県厚木市にある、そば八にやってきた。

東名や新東名、さがみ縦貫道路など頭上に道路が網の目状に張られた場所の先にある。

そんな交通の要所にあるお陰かトラックが非常に多い。

これは完全にロードサイド飯の匂いがする。期待大だ。

 

外観には特に店名が書かれている訳でもなく、暖簾だけがうどんそばの店だという事を物語っている。

シンプルだが、どこか良い雰囲気を感じる。なんの保証もないがそんな気がした。入ろう。

 

店内に入ると、切り盛りしているお母様方の活気に圧倒される。

道路には人気なく、高速道路と畑だらけの場所にこの熱量は驚いた。

常連さんと話し込んでいたりと、うどんそば屋と言うより

昼飲みが出来る大衆割烹のような印象を受けた。

 

お店の端に券売機がある。

おお、そば以外のお品書きが豊富だ。サバの味噌煮定食から定番の焼肉定食もある。

完全にロードサイド飯だ。そそられる。

う~ん、ハムカツカレーなんてのもある。券売機越しに味が分かる瞬間である。これは困った。

だが私はそば探偵だ。メンチそばにしよう。あ、天ぷらも追加だ。

 

着席する。

座った席の目の前には券売機には載ってなかった、おにぎりや稲荷が置いてある。

これはまた罪深い席に座ってしまった。

 

心の中で葛藤しながら待っていると、お隣の会話が聞こえてきた。

探偵という職業柄、どうしても聞き耳を立ててしまう。申し訳ない。

隣のお客さんはバンドマンらしく、地方公演の話をお母様と話していた。

なんだか実家に帰ってきた親子のようなやり取りだった。

そんな会話のやりとりをしているカウンターの上に置かれているのは

焼き鳥でもなくビールではなく、カレーライスなのがまた良い。

 

数々の蕎麦処に行ってきたがこんなアットホームな所は初めてだな。

話をつまみに小さなコップに注がれた水を瓶ビールな気分で飲む。

 

 

・メンチそば+ソーセージ天

 

到着。

つゆの黒さが既に良い。そばの太さも良い。良い事ずくめ。

 

というか神奈川のそばはメンチがブームと言うか主流なのだろうか。

県内のお店ならば高確率で出会い、高確率で美味い。

 

 

うわ~~~ロードサイドなつゆの濃さ。1000点満点。

きっと塩分過多なのだろうが、そんな事は気にしてはいけない。飲み干す勢いでゆく。

それを支える、ゆるそばも良い。

 

しかし、神奈川のそばはホントどこもつゆが濃くて美味い。

神奈川系そばと名乗ってもいいくらいだと思う。あ、メンチも添えたら完璧だ。

 

 

コロッケの上をいく、ジャンクなメンチ。

正直、コロッケより更にミスマッチ。そもそも溶けないし。

だが、つゆの旨味と中の肉の旨味のダブル旨味製法的な味わいとなっているので

読者が想像しているより、遥かに美味い。

 

ソーセージ天もジャンクだ。もうなんだ、丼の中、全部がジャンクだ。

エネルギーの集合体みたいなものだ。これがロードサイド飯なのだ。

 

ご馳走様でした!

しかし、あのお母様方が仕込んでいると思うと、つゆ以上に“温もり”を感じてしまうな。

良いな。ホント、ここ好きだわ。

という事で全蕎麦屋の中でここが一番好きです。

 

 

『そば太田』

 

 

西馬込駅近くにある、そば太田にやってきたぞ。

第二京浜という大きな道路横にあるので、こちらもロードサイド飯と言えばロードサイド飯かもしれない。


しかしながら…風変りな外観だ。そば屋なのに見晴らしの良さそうな2階席がある事が伺える。

暖簾もあり、入り口の雨除けが瓦調で和風な雰囲気だが洋食屋感が隠しきれていない。

ここは居抜きなのであろうか。

そばの味より、内観を早く見たいでワクワクするのはこのそば太田が初めてだと思う。

 

早速入ると、目の前には階段のあるエントランス。

そして2階席へ上がる小さな階段と、数人しか座れないカウンター席が見える。

天井にはシーリングファン。そして横に券売機がある。

 

(リアルに3秒くらい止まる)

 

麦茶だと思って飲んだら、めんつゆだった時の感覚に陥る。

蕎麦屋だと思って入ったら、喫茶店に来ていた感じ。異世界食堂か、ここは。

 

券売機を見るとお品書きはゴリゴリのそば屋仕様。

オーソドックスなものがズラリ。丼ものも充実している。

その中に…じゃこ天…じゃこ天!?ふむ、初めて見るな…。

なんだろう、ちりめんじゃこか?それのかき揚げっぽいやつだろうか。

今まで見た事ないので、とりえずこれにしよう。

 

1階のカウンターで券を渡すと、つゆが関西風か関東風かどちらにするか尋ねられる。

つゆが選べるお店なんて滅多にないぞ。私が知っているだけで、ほんと数店舗しか知らない。

益々、このそば太田が分からなくなってきた。

 

とりあえず関東風を選択して、2階席へ移動する。

 

 

・じゃこ天そば

 

2階は間接照明に観葉植物に全面ガラス張りの見晴らしの席となっていた。

完全に喫茶店。やはり頭が追い付かない。

 

第二京浜が一望出来る席が空いていたので、そこに座る。

周囲を見渡すとセルフの水が額縁や写真が飾られている。

いざ座ってみると、個人店って感じで落ち着く。あぁ、よく見たら情緒ある所だ。好き。

 

そんなこんなで、そばが到着する。

 

あああ!!!天は天でも、さつま揚げの類で言う所の“天”か!

天ぷらじゃあないのか、これは驚いた。

 

 

では、じゃこ天から頂こう。

 

表面が香ばしく、練り物独特の風味と旨味。おお、これ相当美味いぞ。

さつま揚げとは違い、ハード目の食感がまた良い。

強く嚙むごとに旨味がギュッと出てくる感じ。日本酒のつまみにしたいと強く思った。

魚だしのつゆに魚の練り物。最高に相性が良いな…。

いやはや、まだまだ知らない日本食があるなぁ…。勉強になるわ。


そばもいこう。

お、本格。良い歯応えに良き手繰り具合。

つゆも美味いな~。由緒正しき、お蕎麦屋さんの綺麗なダシと返しの味。お見事。

 

 

外の景色を含めてパシャリ。

 

ご馳走様でした!

思わず最後にコーヒーが頼みたくなるお店だな…。

ミスマッチ過ぎる謎空間が癖になるお店で御座いました。

 

 

『みとう庵』

 

 

大塚駅南口にある、サンモール大塚商店街内の一角に

古風な蕎麦屋という感じだが、店頭の真ん中に鎮座している券売機が“何か”を感じさせるお店。

そう、そのお店こそがみとう庵だ。

 

私の路麺の定義としては個人店で立ち食い(座りもOK)で尚且つ

券売機がある、またはその場で前金払いである事を前提としている。

なので、装いが本格蕎麦屋でも券売機ありなので、ここは路麺にあたる…って

そろそろ券買って店入れって言われそうなのでやめておこう。

 

お品書きはせいろがメインで、かけは数種類しかない。

丼ものも天丼とかき揚げ丼と潔し。毎回、迷い過ぎるので逆にありがたい。

一番人気はきざみ鴨せいろらしい。では、これにしよう。

 

店内はカウンター席のみで外観の通りの純和風そば屋な内装。

ゆで釜からの蒸気と天ぷらを揚げている音のこのライブ感が良い。

券を渡し待つ。

 

 

・きざみ鴨せいろ

 

到着。

今更なのだが…この立ち食いそば探偵シリーズでせいろのそばが出るのは初めてではないか。

きしめんとかラーメンなど種類は違えど全部、かけだったが初めての冷たいそばだ…

なんて頭の中で思いながら、つけ汁にそばくぐらせ手繰る。

 

おお?口当たりが温かい…むむ、汁が温かい!まさかのつけ蕎麦スタイルか!

鴨の旨味と油感が十二分に感じられる、少し甘めな返しのつけ汁。超絶美味い。

刻まれたネギで鴨の臭みも抑えられており、更に柚子皮も入っている。

重厚かつフルーティに香るガチ旨つけ汁。味・風味共に完成度と拘りが伺える。

これは蕎麦湯割りが楽しみで仕方ない。

 

 

つけ汁も素晴らしいが、それを支えるこのそばがマジで凄い。

あれだけハイレベルなつけ汁を無味なそばが超えられるか…超えられるんです。

あの味わい豊かなつけ汁の先に蕎麦の風味が活きているんですよ。

 

歯応えの良さ。そう、歯応えが良過ぎるのです。

こんなに細身なのに一本一本弾力があり、噛み応え手繰り応え抜群。

包丁切りならではの少し乱切り仕様なのが口当たりに変化もあるのも面白い。

 

つゆは味の主張。そばは食感の主張。蕎麦という食べ物の“根底”を感じた…。パーフェクト。

 

 

味に感動して、数日後にまたわざわざ来るという。

次に人気メニューの天丼セットを頂く。

 

天丼セットは通常のもりそば仕様となっている。

鴨つけ汁が素晴らしかったのでオーソドックスなめんつゆも楽しみだ。

 

そばはやっぱり美味い。夢ではなかったようだ。圧倒的に美味過ぎる。

大盛りにしたがこれでも足りないと思うくらい、愛おしい味である。

 

そして、めんつゆ。

やはりこれも美しい味と書いて美味。お手本のような関東らしい辛口の濃い目。

返しもダシもバランスよく、完璧としか言いようがない。

いや~電車乗り継いで来て良かった…。

 

 

勿論、天丼のクオリティも保証済みである。

衣の良さと素材の良さを感じる、完全に高級店の天ぷら。

甘めのてんつゆも良い。甘々なつゆかけご飯の美味いのなんの。

 

ご馳走様でした!

立ち食いそば探偵シリーズでNo.1の味。

ここ数年は塗り替える事が出来ないくらいの記録的美味さ。ああ、食べてたくなってきた。

 

 

如何でしたでしょうか?!!?!?!?!!

 

まぁ、こんな感じでまた細々とやっていくので宜しくお願い致します~!

…蕎麦だけにね!

 

…そんな上手くないな。

 

あ、2024年も宜しくお願い致します!!!!!

 

 

 

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