『笹』が付く名前を探す。~栃木県宇都宮市東谷町 笹塚古墳~ | 笹郎(ササロー)のゆるゆるご当地コラム

笹郎(ササロー)のゆるゆるご当地コラム

東京都渋谷区笹塚の非公認ご当地キャラの笹郎(ササロー)の
地域の魅力再発見!をテーマにご当地を紹介するコラムです。

右斜め+L+R+L+R+L+L+R+R+Aな視点でゆるっと紹介する
ゆるゆるご当地コラム…始まるよぉ!
※PC版、アプリ版での閲覧推薦。

皆様、おはこんばんにちわ!

 

はい、始まりましたご当地シリーズです!

…3年ぶりです。ほんと、3年ぶりってどういう事や…。

いやぁ、思えばこの3年間は取材に行けないくらいイベントで多忙でしたね。ありがたいことに。

逆にインタビュー記事とか動画も作って頂いたりなど、素敵な時間を頂きました。

 

そんな最中、まさかの突然の復活。

何故かと言いますと…

今年の5月で私の活動が10周年を迎える…という事で、原点に戻ろうかなぁと思いまして。

書き物でご当地を広める、一番最初の頃の活動に戻ろうかなぁと。

 

“ 普遍から新鮮を ”

 

これです。いつもSNSに掲げているやつです。

いつもそこにあるものから、新たな価値を引き出そう…これなんです。

あのマイナーなものを細々と掘り起こしてスポットライトをあてていく、あの感じ。

イベントで地域活性や笹塚の献血や施設でキャラショーなど

色々と貢献なればなぁと行ってきましたが…

 

やはりササローにはこれなんだよと!!!

右斜め+L+R+L+R+L+L+R+R+Aな視点でゆるっと紹介するんだよと!!!

 

10年目にして、またスタート地点に立ちたいと思います。はい。

是非ともササローの原点、最後まで読んで頂ければと思います。

それでは…

 

はっじまるよぉおおお!!!!

 

 

…の前に腹ごしらえをしよう。そうしよう。

 

目的の『笹』が付く場所は栃木県宇都宮市にある、とある所。

その目的地手前にある、小山市飯塚のドライブイン扶桑(ふそう)で

休憩がてら食事をしようかと思う。

 

見事なまでに…昭 和 ど 真 ん 中 ド ラ イ ブ イ ン

 

せっかく取材に行くならね???あのぉ…そのぉ…趣味のね???

レトロ巡りもしようかな~~~なんつってね???

こ、こここれもご当地なんだからねっ!?!?

地域の取材だからね?!?!?!立派な!!!仕事よ?!?!?

 

やはりササローにはこれなんだよと!!!

 

 

壬生街道と小山環状に挟まれたY字路の間にひっそりと佇むドライブイン扶桑。

なんと1970年から50年以上の間、営業し続けている小山市の老舗なのだ。

 

由緒正しき正方形な建物。かすれた店名。

昭和のお店には必ずと言っていいほど表記されているコカコーラのマーク。

手書きのメッセージボードに公衆電話マークに、おまけに元気の無い観葉植物も。

雨除けの黄色いテントも勿論、破けない程度に注目している。

 

完璧だ。何もかもが素晴らしい。

もう外観だけで5000文字はいってしまいそうなので、ここらで止めておく。

 

 

ちなみにドライブイン扶桑がある場所は思川と姿川が合流する地点でもある為

実は駐車場から2つの川の堤防が見えたりする。

時期によっては菜の花や桜も見る事も出来、観光ついでにこちらに立ち寄るのもありだ。

 

さて、それではお店に入るか。

 

と、その前に手書きのメッセージボード。

何々、タンメン(770円)とタレが美味しい焼肉定食(990円)が店長オススメと書かれている。

やはりドライブインといえばラーメンか焼肉定食が定番か。

 

…いや、待てよ。

よくよく考えればドライブインと言えば何が定番なのだろう。

カツカレーにカツ丼、炒飯などを選びたい所だが…私的には断然、焼肉定食が落ち着く気がする。

決して生姜焼きではない、普通の焼肉の方である。

家庭用っぽい焼肉ダレで絡めて焼いた甘辛い味付けの牛肉を千切りキャベツが敷かれた

銀色の楕円形の皿に盛られて出てくる感じ。それに大盛りご飯。勿論、味噌汁もだ。

普段、洋食屋にいくと注文する事は滅多にないのだが

ドライブインだと何故か無性に食欲が沸いて5000文字書きそうになるので次に行こう。

 

 

店内へ。

 

お店の中も求めていたものばかり。

年季の入った床、くたびれたテーブルに質素な椅子。奥にはお座敷。しかもカラオケ付き。

壁には神棚に手書きのお品書きと表彰状。サイン色紙もある。

切り盛りしているお母様の写真や、お客さんから戴いたものなんなのか。

趣味のものなのか色々な置物や植物もある。

 

とにかく情報量が多い。喋っている訳でもないのにうるさい感じ。

店なのか人様ん家なのか、絶妙な境界線具合。

これだよこれ。これが昭和のドライブインなのだ。

 

店内でもやはり、タンメンと焼肉定食推しとなっている。

うむ、どちらかにしよう。

なんて考えていると、運良く目の前のお客さんのテーブルに噂のタンメンが運ばれてきた。

 

おわ、野菜が漫画のような盛り方をしている。完全に二郎系のヤサイ増し状態。

遠目からでも770円で提供される量ではないのが分かる。

これだよこれ。求めていたドライブイン飯だ。最高にテンションが上がる。

次に取材が控えてるから、満腹になるのは辛いな。う~ん、焼肉定食にしよう。

 

すみません、焼肉定食~。

 

 

タンメンの時点で気づくべきだった。

なんと焼肉定食も爆盛である。ある意味、タンメンより凄いぞこれ。

いや、それ以上に……めっっっちゃ美味しそう!

 

全体的に想像の2倍はある。

焼肉はキャベツに立てかける感じではなく、完全にジンギスカンの乗せ方になっている。

というかタレが美味しいと書かれていたが

まさかの片栗粉でとろみのついたタレが絡まっているとは。このパターンは初めてだな。

味噌汁は完全に丼物の器だろう。通常の2杯分以上ある。

豆腐も大きいし、ご飯も大盛りだ。おまけに漬物付き。凄過ぎる。

 

この心意気の盛り。

50年もの間、愛され続けてきた理由が食べる前からひしひしと伝わる。

こういうご飯を目指してやってきたんだよ。これが好きで求め続けているんだ。

 

いただきます!

 

 

焼肉から。

どれどれ…。

 

レトロ好き補正、お店の雰囲気補正無しの客観的な評価。

 

今年食べた焼肉の中で1位。猫生においてもTOP10内に入る!

 

タレの美味しさに衝撃が走る。

醤油ベースな味でジュレのようにしっかりととろみがあるのだが

食べた瞬間、タレが舌を包み込むと同時に超高バランスな甘辛さがやってくる、激ウマ。

家庭的なようで、どこか一朝一夕では到底作り得ない絶妙な塩梅。

そこに焼いた香ばしい風味が乗っかる。

 

これで終わりではない。

まだ実はな、肉に到達していないんだよ…

タレの味の後に本体の肉の旨味と味がやってくるんだ。

2段構えなんだよ。美味しいは2度来るんだよ。

 

更に更に…肉とキャベツの間にマヨネーズが敷いてあるのだが

それを合わせて食べると3度美味しいぞ。マイルド濃ゆうま。

 

お味噌汁も手作り感あって良い。ホッとする味。

漬物もお手製なのだろうか。これもめっちゃ良い塩梅なんだよなぁ。

 

多過ぎて最初不安だったが、あまりの美味しさに普通にペロっといけてしまった。

 

いや~本当に美味しかった。唯一無二の味だな。

真面目にこれ、小山名物にしても良い気がする。

扶桑焼き、扶桑焼肉などの名前にして、後世に味と名前を残すべきだと思う。

大げさだと思うが、これを実際食べるとマジでそう思うよ。

 

ご馳走様でした!

 

 

名残惜しいなぁ…。

いつかはドライブインをひたすら巡るコラムも書きたい…。

 

さてさて、それでは『笹』の名前を探しに行くぞ~!

 

 

そんなこんなで、目的地まで辿り着いた。

ここが本日の主役であり“笹”が付いた場所なのだ。

 

だが、どこをどう見ても笹感は一切ない。

明らかに笹の名前の表記もなさそうだ。というか…どこか、少し不思議な形をしている。

普通の雑木林とは違い、木が斜めに生えていたり、全体的に丸みを帯びているように感じる。

 

もう“丸み”の言葉でピンっと来た方も多いだろう。来ちゃったらマニアの証だ。

いやいや、タイトルでネタバレしているとか言ってはダメだぞ。

 

そうだ、まさしくここは…

 

 

古墳だぁぁあああ!!!

 

という事で『笹』の名前が付いている…いや、むしろ笹塚と付いている!

栃木県指定史跡(1957年※昭和32年 8月27日指定)の笹塚古墳を取材したいと思うぞ!

 

猫生二回目の古墳である。個人的に数十年前さきたま古墳公園行って以来だなぁ。ワクワク!

 

ここは所謂、前方後円墳…教科書でよく見るやつだな。鍵の穴のような形、あれだ。

高さ約10mの全長約100m前後で県内最大級の古墳となっている。

よく調べると県内だけではなく、北関東でも最大級クラスのようだ。

 

この宇都宮市東谷町には複数の古墳が存在し、東谷十塚と呼ばれている古墳エリアとなっている。

その中でも、この笹塚古墳が一番の大きさを誇っており、その大きさから

ここら辺一帯を治める、かなりの豪族の墓だと言われている。

 

畑にポツンとある野性的な小高い丘に重要な歴史が隠されていたとは。

普遍から新鮮を…まさしく表現したいものがここにあるな。

 

余談だけど、この数キロ北には餃子で有名な宇都宮の都心部があり

そこには戦国時代に宇都宮藩(今では宇都宮城址公園もある)なども存在していたのだ。

古来から、ここら一帯は人々が集まる土地になっているというのが不思議で面白過ぎる。

 

 

入り口にある石碑。

 

読み方も正真正銘、私の居る東京都渋谷区笹塚と同じ“ささづか(sasazuka)”である。

 

ちなみに我が街、東京都渋谷区笹塚の地名の由来は甲州街道沿いに塚(盛土)があり

そこに笹が生い茂っていた事から名前が付けられた…と、なっているが

この場所はある意味、ここは渋谷区笹塚の原点とも言えるのではないだろうか。

 

今までの自分の中での盛土のイメージは規模が小さい気がしていたが

ここのお陰で自分の中の解釈がちょっと変わった。

このような大きさのクラスではないと思うが、遥かむか~しの渋谷区笹塚も

実は想像しているより意外と大きな一里塚が甲州街道の両脇にあったのではと思う。

そもそも塚(盛土)は墓の意味合いもあったりするので

江戸と山梨を繋ぐ、長い道…力尽きた無縁仏の者を葬していたのもあり、大きい…

なんて都市伝説的な考え方も出来そうだ。

 

笹塚で笹塚を知る…紐解けそうで紐解けない、この考える時間が楽しいね。

 

 

石柱の右手側に標柱。

 

土師器(はじき)も出土していたのか。

出土品は大事よね。当時、どういう生活だったのかはやはり実物がないと推測し難い。

伝記よりも、こういうリアルな痕跡は何よりも意味がある。

 

この古墳は5世紀中期築かれたとなっているが、これは…古墳時代か。ヤマト王権ってヤツか。

さきたま古墳の話がちょろっと出たけど、関東平野は実は莫大な数の古墳が存在していたりする。

あの広大過ぎる平野に相当な数の人々の暮らしがあったって考えると、スケールのデカさが凄いよね。

 

 

考察タイムはさておき、せっかくなので登ってみますか。

うむ…完全、獣道だな。夏場は虫よけスプレー必須という感じだ。

 

というか急斜面だな~階段もない、普通の土の斜面となっている。

キチンとした履物じゃないと登るの厳しいぞ。

 

 

登ると、すぐに薬師堂が見えてくる。

 

というか登ると結構、古墳って感じがするな。

後円部と前方部との、この絶妙なくびれ具合が凄い人工物って感じがする。

明らかに隆起した山ではないのが伝わるね。わぁ~興味深いなコレ。

 

しかし、ここだけ見ると険しめの山道って感じだなぁ。

まわりには柵も何もないので転落には注意しないと。

 

 

高さ10mもあり、また平野なので木が無かったら、かなりの見晴らしが期待出来そうだ。

宇都宮市という事で市内は…見えないか。

 

 

こちらが薬師堂。

この中には如来像が祭られている。

お邪魔致します。よろしくお願い致します!

 

後世で築かれた薬師堂や階段や石碑。

これらがなかったら、ここがどういった場所なのか全く分からないだろう。

 

 

古墳は古墳なので神社や寺ではなく、お墓である。

なので、古墳の上にこの建物はどういう意味合いで作られたのか。よくよく考えると不思議だ。

昔から偶像崇拝が盛んな日本。何かしら作りがちだな。

…余談だけど、ある意味、推しの文化の原点だよな…。

 

調べによると、こちらでお祭りなど催し物が開催されていたようだ。

人々を統制する方の元に現世になってもまた、人々が集うようになるのは感慨深い。

 

 

鐘が設置されている。

という事は正面の小さな穴はアレか、お賽銭用のか。

 

う~ん、どちらかというと古墳より、この薬師堂の方が謎めいている気がする。

 

 

薬師堂裏には石碑。

 

ここら一帯は過去に盗掘跡があり、その影響でがけ崩れが発生しているので

散策する際は注意されたし。

 

 

薬師堂と石碑以外に目ぼしい物は特になかった。

 

一通り調査したので、さくっと戻ろう。

本来は安らかに眠るべき場所だ。ここに眠る豪族殿。ご協力ありがたき。

 

 

降りてきた時の標柱の裏側。

ここにも笹塚の名前が!

 

 

如何でしたでしょうか?!!?!?!?!!

 

深いね。いや、深いね。歴史は深いね。

書き手側も勉強になりますよ。ホントに。

いや~意味を知った瞬間、帰る頃には景色が違って見えますな。

 

そして…ド ラ イ ブ イ ン 最 高。

 

今後も原点…やっていきたいと思います!

それでは、また~

 

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