首都圏や関西では、一般入試で英語を取り入れる学校が急増しています。グローバル化が進み、大学入試で英語の出題方法の変更も予定され、保護者の関心はかなり高い。
ですから、学習塾も中学入試向けの英語対策の強化が求められますね。
私立中は、英語教育に力を入れていることをアピールするほか、英語力のある子供を囲い込む狙いもあります。
中学入試の模試を手掛ける首都圏模試センター(東京)の集計では、2018年度入試を行う埼玉、千葉、東京、神奈川の4都県の私立中で英語を実施するのは101校。4年前の13校から約8倍に拡大しました。
大手進学塾の浜学園(兵庫)によると、関西2府4県の実施校は28校で、4年前の6校から急増しています。
両地域とも、中堅校が受験者増を狙って始め、難関校にも広がりを見せました。
2017年度には市川中(千葉)が初めて実施。19年度は慶応湘南藤沢中等部(神奈川)もスタートします。
首都圏では試験科目は国語と算数が必須で、社会・理科と英語のどちらかを選択する中学が多いですが、英語のみの試験を実施する学校もあります。
2020年度から全面実施される小学校の次期学習指導要領では、5、6年の英語が正式教科になります。
現行の大学入試センター試験に代わって同年度から始まる「大学入学共通テスト」の英語は、「読む・聞く」に「話す・書く」も加えた4技能を測りますので、近年は小学生以下の子供に英語や英会話を学ばせる家庭も多くなっていく傾向です。
ところで、漢文教育はいま、危機に直面しています。
全大学生の約8割が通う私立大では、文系でさえ国語の試験で「漢文を除く」が主流。
つまり、受験で漢文は、ほとんど評価されていないところまで追いやられています。
その流れは国公立大学の2次試験にも広がりつつあります。
多文化共生を考えると、英語は非常に重要ですが、自国の文化や伝統を知らないことには他国の文化を真に理解し、尊重することはできません。
ローカルなもの、ナショナルなものこそ、真のインターナショナルです。
作文力、小論文の実力にも大きく左右します。
現在のグローバル化の議論ではこの点が軽視されているがために、いざ実際に英語でコミュニケーションを取る時には表面的な内容に終始するのではないか、との危惧があります。
2021年1月から大学入試センター試験に代わって実施される「大学入学共通テスト」では、国語と数学に記述式問題を導入するとともに、英語では筆記とリスニングの他、「聞く・読む・話す・書く」の4技能をすべて評価するため、大学入試センターが認定した外部の資格・検定試験(受験の年の4~12月に2回まで)を併用することになっています。
結果をどう活用するかは各大学に委ねられていますが、国立大学協会(国大協)は、一般選抜で両方を全受験生に課すとするガイドラインを策定しました。他の公私立大学にも、大きな影響を与えるものと見られます。
【平成30年度全国学力テスト 問題と解答一覧】
小学6年と中学3年を対象に17日に行われた平成30年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の調査問題、解答は以下の通りです。
小学6年生の問題と解答
中学3年生の問題と解答