読解記述の国語力が不足 大学入試
国語長文記述、正答1%未満 新テスト結果
数学は5割無解答 自己採点も課題
こんにちは。六本松ゼミナールです。
本ブログを閲覧いただき、ありがとうございます。
いよいよ大学入試センターがセンター試験に代わる共通テストのプレテスト段階を迎え、近未来の大学入試のあり方が大きく変わっていきそうです。
ただ、まだ、試行錯誤段階で課題も多く、個別指導塾としては、動向を見極めながら、対策を考えていく必要がありそうです。
大学入試センターは3月26日、現行のセンター試験に代えて2020年度に始める「大学入学共通テスト」の試行調査(プレテスト)の最終結果を公表しました。
新たに導入される記述式問題は、国語で80~120字の長文で答える設問の正答率が0・7%と低調。数学3問はいずれも正答率が1割未満、無解答率は5割前後に上り、大きな課題が残っています。
試行調査は昨年11月13~24日に実施し、全高校の約38%に当たる国公私立1889校、約16万2000人が参加。11科目のうち、主に国語と数学Ⅰ・Aは高校2年、他は3年が解答した。英語は別日程で行いました。
国語の記述式3問中、条件を全て満たした正答率は、50字以内で書かせる設問が43・7%、25字以内が73・5%。ただ、長文の正答率は1%を割る大きな問題点を残す結果となりました。
センター側は「正答に必要な条件を複雑にしたことも要因」と説明。正答率が3~4割程度の作問を目指していますが、3問の無解答率は2・3~6・6%でした。
数学の3問は、正答率が2・0~8・4%にとどまり、無解答率が46・5~57・0%と高かったのが特徴。センター側は「受験生が取り組もうと思える問題を検討したい」としています。
マークシート式の正答率は、昨年12月に公表した速報値と、全体で大きな違いはありませんでした。
生徒による記述式問題の自己採点で、実際の採点との一致率は国語が67・0~77・4%、数学は82・9~92・8%でした。
大学入試センターは、本番の一致率が同程度になる可能性も想定し、受験生からの成績確認に対応するか検討しているところです。
センターは今回の結果を受け、共通テストの各科目の目標平均正答率を5割程度とする方向性を示しました。センター試験は6割程度だが、共通テストは複数の題材を示して考えさせたり、知識の深い理解を試したりする新タイプの出題をするため。
国語の記述式の成績は小問を4段階、総合を3~5段階で評価し、長文の設問は他の1・5倍程度の重み付けをする案も示しました。
民間23試験の参加認める 新共通テストの英語
大学入試センターは3月26日、現行のセンター試験に代えて2020年度に始める「大学入学共通テスト」の英語で活用する民間の資格・検定試験について、英検やTOEICなど23試験の参加を認めると発表しました。
参加を申し込んだ24試験のうち、ケンブリッジ大学英語検定機構の「リンガスキル」は、国内での実施実績がないなど要件を満たさないとして認められませんでした。英検は、5試験全ての参加が認められましたが、実施方法の一部が要件を満たさないとされました。
文部科学省は、民間試験のスコアが国際的な語学力基準「CEFR」A1~C2の6段階のどれに当たるかを示した対照表を公表。
英検は、3級水準の1400~1699点ならA1、準2級水準の1700~1949点ならA2、2級水準の1950~2299点ならB1となります。
受験生は毎年4~12月、民間試験を2回まで受験できる。実施団体は受験生とセンターに結果を通知。センターは、共通テストを入試に使う国公私立大・短大に、出願した受験生の民間試験のスコアとCEFRの段階別評価の両方を提供します。
文科省は今後、各高校を対象に、いつ、どの民間試験を受験させるか意向を調査。実施団体には、できるだけ多くの地域での実施や、検定料軽減などの配慮を求める見通しです。