篳篥教室の苦悩 | ささのブログ

ささのブログ

ブログの説明を入力します。

NHK、BSで放送の朝ドラ、終わってそのままにしていると次に流れるのが「こころ旅」。俳優の火野正平さんが自転車で日本中を旅する番組だ。「とうちゃこ」は滅多に見ないが、朝の方はほぼ毎回見ている。気になるのが、坂道を上る際の火野さんの体力。今年で75歳になられるそうで、さすがに坂道を自転車ではきついだろう。電動支援自転車にすればいいのに、と思っていたら…

 

昨日から始まった「こころ旅」の新シリーズ、ついに電動支援自転車が導入された。実質の初日である今朝の放送、電動自転車の「チャリ丸」初使用。まだ使いこなせていないのと不具合で、あまり[電動支援]の恩恵を感じられずに終わったが、慣れれば断然楽なはず。この番組の影響で、電動自転車に替える高齢者も増えるかも。私も一度、電動自転車で坂道を上ってみたいものだ。

 

新学期に入り、子ども雅楽教室にも新入生が3名入ってきた。教室は各自がリード楽器の篳篥(ひちりき)か横笛の龍笛(りゅうてき)のどちらかを選んで始めるのだが、例年なぜか龍笛希望者ばかりで篳篥は閑古鳥。発表会もここ2-3年は篳篥が2人だけでの演奏が続いていて、なんとか篳篥履修者を増やしたいと思っていた。

 

先週、1回目のレッスンがあり、私が篳篥と龍笛を吹いて、どちらが吹きたいかを訊くと、3名全員が「篳篥をやりたい」という。これは嬉しい。先月の発表会で篳篥を吹いた2人のうち1人は部活優先で今年1年休講、もう一人は龍笛に戻ると言っていて、篳篥コースの存続が危ぶまれていた。教室2年目の高校生も、龍笛から篳篥に移りたいというので、実質、4名の新人さんで篳篥コースが組める。

 

ただし、篳篥教室には大きな難問がある。それはリード。雅楽では「舌(した)」と言うが、これは市販品を買って指導者が「鳴る」ように薄く削らなくてはならない。大人の教室ならば、通常に削れば出来上がるのだが、小さい子ども、特に女の子の場合、肺活量や口周りの筋肉の力の関係で、かなり薄く削ってもならないことが多々ある。

 

大人が丁度良い状態まで削って、さらに薄く削ろうとした場合、半分以上は削っているうちに割れてしまう。未完成の市販のリードを買って削った場合、大人仕様ならば8割くらいの確率で鳴るように削れるが、子どもの場合は2-3割しかうまく行かない。なので、特に小さい子どもの場合は、私が使って寿命に近くなった古いリードを再調整して渡すことが多い。もちろん、アルコール消毒をしたうえでだ。

 

雅楽専門店で「すぐに鳴るリード」があり、だいたい5000円くらいで販売されているが、「子ども用すぐに鳴るリード」は10000円くらい取りたいところだ。だがそういうわけにはいかないので、工夫を重ねて弱い肺活量でも鳴るリードを配らなければならない。以前、試行錯誤を繰り返して頓挫している、太いストローを加工した樹脂製リード(写真右側)に再チャレンジしてみるか。