龍笛の筒を製作 | ささのブログ

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郷里の日立市の市役所がまたニュースになっている。9月に台風で浸水し、立地の見通しの甘さを散々指摘されたが、今度は車によるテロ。最近、JRの車内で、「日立市に移り住むとこんないいことがある」、と宣伝をしているが、実際はマイナスなイメージばかりニュースで伝えられている。生まれ育って、実家もあり、父の死後の手続きでも何度か市役所にも行ったので、なんとも残念。

先月のブログ「高麗笛の筒を製作」で紹介した高麗笛の筒、ある教室に持って行って見せたら、「欲しい!」とリクエストされた。その生徒はその教室の運営を一人で担って来た方で、20年近くお世話になりっぱなし。訊くと、龍笛の筒も持っていないそうなので、これまでの感謝を込めて、龍笛と高麗笛、両方の筒を作って進呈することにした。

 

高麗笛の筒は先月作ったのが初めてだったが、龍笛の筒はもう何本も作ってきて、自分なりのメソッドは確立している。高麗笛にあう紙管は長いものがなかなか無いが、龍笛の太さに合う紙管は長いものが手に入りやすい。なので、こちらは継ぎ足しせずにシンプルな作り。フタは面ファスナーで簡単に脱着出来る仕様。これならフタを失くす心配はないし、何よりも出し入れが楽。

 

紙管のカバーには、黒にエンジの模様が入ったうるし紙を貼った。もちろん、高麗笛の筒も同様。揃いの色・模様なので、舞台で両方の笛を使う際には、ひもなどで縛れば連筒として使える。個人的にはもっと派手な色が好きなのだが、長く使うことを考えると、こういった地味な色の方がいいだろう。

 

昨日、その教室があったので、早速出来上がった笛筒を持って行っていった。ふと思いついて、高麗笛の筒を龍笛の筒に入れてみた。余裕で収まり、なんかマトリョーシカのようだ。ちょっと遊び心が湧いて、その状態で渡してみた。生徒さん、最初、龍笛の筒だけと思ったが、フタを開けて「!」な表情になり、高麗笛の筒が出てきて2度感激。

 

こちらはもう20年ほど自作の笛筒を使ってきて、和紙の擦り切れなど全くない。耐久性は十分確認出来ているので、安心して使ってほしい。お金に余裕のある方は、蒔絵をほどこした漆塗りのウン十万円の筒を使えばいいだろう(笛を痛めるので私はお薦めしないが)。だが、紙管に和紙を貼った筒の方が、実際はずっと笛に優しい。