
こんちわー!
毎度おなじみ古代史座談会です。
今回は女帝シリーズ第四弾、ウノノサララこと、持統女帝です。
里中満智子さんの「天上の虹」のイメージが強い方もおられるでしょう。
だがしかし。
持統さんの近親者には不審な亡くなり方をしている方々が多いんですね~。
大津皇子。
高市皇子。
草壁皇子。
みなさん、天武の腹違いの皇子たちですよね。
これ、王家の身内の出来事ですから、東京地検も重要参考人として持統さんから事情聴取できませんが。笑
そんな持統さん。
父は天智天皇、祖母は斉明天皇。
王家直系のプリンセスのはずですが、だがしかし。
持統には姉の大田がいます。
姉妹揃って、天智の弟の天武に嫁ぎます。
どうやら、天武は姉の大田の方を可愛がっていたようです。
また、大田が産んだ大津皇子の出来が良かった。
一方、持統の息子、草壁は体が弱く、いまいち迫力にかけたようです。
更に、尼子の姫の息子、高市皇子は壬申の乱での功績も大きく、これまた出来がいい。
持統の生い立ちは複雑です。
幼い頃から、血なまぐさい権力闘争を目の当たりします。
祖父の蘇我倉山田石川麻呂が父の天智に謀反の疑いをかけられ自害に追い込まれたり、母の遠智はそんな父である蘇我倉山田石川麻呂の死を嘆いて、気が触れて亡くなります。
持統は乙巳の変が勃発した645年に生まれています。
幼い頃から、日本史のクライマックスシーンを目の当たりにしてきたといえるでしょう。
これは、彼女の人生に大変大きな影響を与えたはずです。
冒頭に貼り付けた、坂東眞砂子著「朱鳥の陵」はそんなこんなな持統の真実に迫った古代史サスペンスです。
これがめちゃめちゃ面白かったです。
もちろんお話はフィクションですが、定説をなぞるのにも大変役たちましたし、当時の時代背景や藤原京(作品の中では新益京とこだわる表記)の巨大さや、飛鳥の地理など、独特な古文表記ととも最後まで夢中になって拝読させられました。
お勧めです。
元々、古代史座談会で女帝シリーズはやり始めた動機は、小泉政権のころ、当時の皇室には男の子が生まれていなかったので、このままだと、皇太子さんの一人娘の愛子さんが女性天皇として即位できるように皇室典範改正しなければけないと、国会で騒がれていました。
ところがそんな最中、秋篠宮家に悠仁親王殿下がお産まれになります。
なんというタイミングかと思ったのをよく覚えてきます。
つまり、過去に持統や推古、皇極(斉明)、元明、元正、孝謙(称徳)、明正、後桜町といった女性天皇が堂々と即位していた事実を踏まえて、明治維新以降改訂された皇室典範の見直しが必要であり、更に国民も戦後の皇室の在り方を問いなおす機会なのではと思うんです。
このようなお話をすると、右にも左にも触れやすくなりがちですが、歴史を知るということで、きちんと知りたいというのが個人的な動機です。
そのような思いで調べ出しますと、歴史観は豊かになります。
今回はサスペンス的に持統の生涯を追おうと考えてますが、持統を調べるほどに、彼女の周りの人達も魅力的で、それぞれの人生が感慨深いものがあるようです。
国民的なイメージも極端な持統ですが、彼女の人生と共に、古代大和の歴史の舞台となった飛鳥の風景も、ほろ酔いで語らいます。
いつもは堅いイメージの古代史座談会ですが、今回は女の子から資料のプレゼンをしていただきます。
古代史座談会
「空堀から育むパンゲア思想⑱」
みなもPRESENTS
飛鳥サスペンス劇場 女帝の時代 Ⅳ ~持統天皇~
7月22日水曜日 @空堀studioFATE
19時スタート 1ドリンク¥500
よろしくお願いします!