下北ギターロックシーンを回顧する③ | 空堀ホイホイ

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惜しまれながら解散したシロップです。

個人的にはそれほどのめり込んだバンドでは無かったのですが、「翌日」が大好きでこのアルバムだけ持ってます。

一度だけライブを体験したことがあります。

大阪城野音でFM802かなんかのイベントで、ピーズ、オリジナルラブ、なんかが出演していました。

その日雨だったんですね。

ピーズのハルが「雨男は俺だー」って言ってました。

そんで次に出てきたシロップの五十嵐くんも「くそ、雨降ってんの俺のせいか」って投げやりなMCしてました。

でもシロップのライブって真っ向勝負で、正統派なロックバンドの印象受けました。

周りのシロップ好きなコってやっぱりくら~いコが多いねんけど、ライブじゃ結構踊れるようなビート感でそんなに何歌ってるのかとか気になりませんでした。

リズム隊が良いんですね。

特にサポートのべースのキタダマキさんが上手すぎるんです。

3ピースバンドの本格派でした。

もちろん五十嵐くんの歌唱力も抜群で、独特の低く甘く、ヤサグレながら響く歌声は、下北系バンドの空気感の代表みたいな感じでした。

それまでのJポップはミスチルとかスピッツが男性キーのギリギリで歌っているボーカルが多かったのが、バンプやシロップの登場で男性の低い地声で歌うスタイルが見直された傾向もあったかもしれません。

実際下北系のバンドのボーカルは上手くて個性的で歌詞の世界観も独特に確立されたシンガーが多かったです。

シロップの歌に慰められて傷の舐め合いみたいな事してるファンには興味はないのだが、改めて聞き直すとそんなに慰めも共感も無く、結構厳しい事歌ってるなーと感慨深くなってしまいます。

シロップ解散してから五十嵐くんがちょっとだけ結成した犬が吠えるに期待しててんけどな。

彼がその後何を歌うか。

最近音沙汰が聞こえませんが、なんとしてもまた楽曲で皆に返事して欲しいです。

稀有なシンガーソングライターの背負った宿命は厳しいと思いますが。

そんな人に音楽の神様は容赦なく試練と才能を与えるのでしょう。