美輪明宏さんのライブを初めて観に行ったのは、渋谷にあったジャンジャンでした。
すぐに満席になってしまうので、高校の授業を抜け出して、開演までジャンジャンの入口でずっと待ちました。
それからコンサートにお芝居に、何度伺った事でしょう。
「黒蜥蜴」も「毛皮のマリー」も「卒塔婆小町」も「葵上」も「椿姫」も「双頭の鷲」ももちろんエディット・ピアフの物語も。
どんな難解なセリフであっても、美輪さんは独特なリズムと台詞まわしで、そしてどんな役柄でも、美輪明宏というポリシーをもっていらした。
愛は、与えて与えて、与えっぱなし、見返りなんて求めない。
芸だけではなく、美しく世の中を生きていく方便は、美輪さんから教えて頂いたし、
私が「ヨイトマケの唄」をレパートリーにさせて頂くご挨拶に伺った時、
「最近色々な方が唄ってくれるのよ。嬉しいわね。有難い事よ。けれど、佐々木秀実さん、いつでも本気で歌って下さいね。貴方のシャンソンからスタートした経緯は色々聞いているし、楽しみにしてるわよ。いつでも自分に負けてはだめよ。そして、歌も人も愛しぬいてちょうだいね。」
固まってしまった私をみて、もう一言。
「愛するってのは、すべての人や歌じゃないわよ。本物と思ったものだけよ。偽物や、そもそも地縛霊みたいな人も有象無象にいるからね。」と笑って下さった。
私はその言葉が嬉しかった事と共に、倒れるかと思いました。
尊敬する方が、また一人召されました。
でもきっと、美輪さんは今よりもずっと、本物が多いあちらの世界で沢山の人たちと話しているのかもしれません。
突き刺さります。
本当にありがとうございました!!





