猪の目 | 大工一家物語 笹川建築です。

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富山県射水市大江。日本の伝統工法を受け継ぐ建築会社。
大工家族・スタッフがお送りする、日々の大工日記です。


今日は「猪の目(いのめ)」という日本に古来から伝わる紋様について書きます。

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お馴染みの♡マークですが、実は日本には女性の象徴のように用いられるハートマークとは全く違うハートマークに見える紋様が古来からあります。
「猪の目」と言って弥生時代からさらにさかのぼった時代のものからこのハートマークにそっくりな紋様が採掘されてるようです。

猪の目の起源は
陽炎を具現化し、「燃えず」「濡れず」「傷つかず」「壊れず」を表す神様である摩利支天の眷属(使い)の猪の目をかたどって、猪がもつ神様の通力や眼力をお寺、神社、懸魚(げぎょ)、刀の鍔(つば)、六葉などの装飾に摩利支天の「強さ」を与えてそのものを守る為の紋様として古くから用いられてきました。
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そのものに「強い命」を与える。

それが猪の目の役割です。

他にも
「悲願達成」「福を呼ぶ」などの願もかけられているそうです。


昔の建築物や骨董品などからこの紋様が出てきたら、それはハートマークではなく猪の目なので注意してくださいね!

温故知新の大工集団がハートマークを掘ったりかたどったりした場合もハートマークではなく猪の目になりますo┐ペコリ