香港の保険商品いったいどれを買うべきか? | Mr.Gの気まぐれ投資コラム

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50代グダグダちょい悪おやじMr.Gの趣味と海外投資に関するコラムです。
香港を拠点に活動する個人投資家であり、自称「投資戦略予報士」Mr.Gがお伝えする海外投資の生情報。
ねだるな勝ち取れ、さすれば与えられん!

 

オフショア投資と言えば、オフショアファンドを毎月の定額積立で買う「セービングプラン」が主体だったが、今や香港のIFA経由で契約すべき投資商品は香港の保険会社が提供する「保険商品」だけになってしまった感は否めない。

 

具体的に言えば、サンライフ香港(Sun Life Hong Kong)のSun Joy(サンジョイ)のような、クレカによる短期払いが可能な米ドル建て養老年金商品がいちばん鉄板な日本人が今買うべき投資商品だろう。

SunJoy | Savings & Life Insurance Plan | Sun Life Hong Kong

 

円安とインフレが同時に進む日本において、資産疎開(キャピタルフライト)の時間がもうあまり残されていないというのが最大の理由だ。

 

日本経済を揺るがすような大きな変動があるとすれば1年以内(お札が変わる来年の7月までの間)だろうと私は予測していたが、ロシア・ウクライナ紛争に加え、ガザ地区におけるイスラエル・パレスチナ紛争という世界をも揺るがしかねない最悪の事態が勃発した今となっては、もう世界がどうなっても驚きはない。

 

来年早々には緊張の高まる台湾での総統選挙が行われ、米国では大統領選挙も控えている。

この荒れ狂う世界において、日本は政治的な立場も不明瞭だし経済力でも近隣のアジアに圧倒されていて存在感が薄い。

 

相変わらず日本政府、日銀の金融政策はグダグダで、円の価値は下がり続け、支持率の下がり続ける岸田内閣は意図的に政権交代を目論んでこれから起こりうる最悪の事態の責任から逃げようとしているかのように見える。

 

こんな(すぐにでも金融資産をどこか安全な海外に逃がさなければならないような)時に、日本のつみたてNISAだとか、日本の生命保険会社の米ドル建て養老年金だとか、日本の銀行が提供する米ドル建て定期預金などに手を出すひとの気が知れないが、世間は一般的にそういうトレンドなのだろう。

日本人というのは本当に脳天気な人種だとつくづく思う。

 

幸いなことに、香港の生命保険会社サンライフ香港(Sun Life Hong Kong)とエフティーライフ(FTLife)、そして台湾系のフボン香港(FUBON Hong Kong)の3社はまだ、日本居住者からの契約を受け入れている。

 

いずれも、香港に渡航しなくても信託名義を立てることによって日本に居ながら契約が可能だ。

 

しかしながら、これら3社が取り扱っている生命保険や養老年金商品は多岐にわたり、いったいどれを自分は契約すべきかは悩むところだが、大別すれば確定の死亡保障がついたホールライフ型生命保険か、死亡保障の付いていない(死亡時受け取り人設定は可能な)養老年金(Annuity)のいずれかという選択になるだろう。

 

ホールライフ型生命保険では、サンライフ香港が提供しているライフブリリアンス(Life Brilliance)一択だったといっても過言ではないが、死亡保障重視の新商品サンプロテクト(SunProtect)とサンガーディアン(SunGuardian)という同じホールライフの新商品が追加され、ライフブリリアンス(Life Brilliance)はいずれ打ちきりになると言われている。

サンライフ新商品「サンプロテクト」「サンガーディアン」はどんなものか? | Mr.Gの気まぐれ投資コラム (ameblo.jp)

死亡保障の付いた貯蓄型の生命保険で、日本居住者が契約可能なものは、世界中探しても、現状この3商品しかない。

 

※(死亡保障10億円とか100億円といった)高額な死亡保障を求める方向けの、アメリカ系保険会社が提供するユニバーサルライフはまだ若干手に入るものの、契約条件の中にLLCの設立や米国渡航による健康診断と契約申請、米国との関係性証明の提出など契約のハードルは高く、コストもかかる。

高額な保障の付いたユニバーサルライフであれば、ケイマン諸島籍だが、PAN AMERICAN(パンアメリカン)くらいが残された選択肢だろう。

ケイマン籍Pan American Life Insuranceのユニバーサル保険 | Mr.Gの気まぐれ投資コラム (ameblo.jp)

 

もし、0歳~18歳未満の子供に死亡保障を付ける「子供保険」を子供の将来のために親が買っておいてやるのなら、現行ライフブリリアンス(Life Brilliance)が絶対によいだろう。

 

18歳~40歳くらいまでの比較的若い人が、自分に死亡保障をかける場合もライフブリリアンスがよいように思う。

 

40歳~60歳くらいで死亡保障を重視するなら、契約から20年間ダブル保障の付く新商品のサンプロテクト(SunProtect)がよいかもしれない。

 

今のところ、高度認知障害保障というオプションが付いたサンガーディアン(SunGuardian)は選択肢から外しておいても良い気がする(ライフブリリアンスが買えるうちはそちらで良い気がする)。

 

もし、死亡保障を重視するのでなく、まとまった額の年金運用を米ドル建てでしたい、もしくはまとまった額の日本円資産をドル建てで海外に移転したいというのであれば、サンライフ香港のサインジョイのような養老年金商品の2年払いの全期前納という方法がオススメだ。

 

ドル円の為替がこの先もどんどん円安方向に進むとすれば、早めに払っておいた方がいいということになるからだ。

 

短期的にまとまった額の保険料を、クレカで払ってしまえるという部分が、今の日本の経済状況に絶望する富裕層にとっては素晴らしく魅力的であり、円資産を速やかに海外に避難させることが可能な緊急用「ラストシェルター」たる所以だ。

 

ちなみに、今更だが日本のクレジットカードによる海外の保険会社への決済は、たとえそれが100万だろうが1,000万円だろうが海外送金ではないので、決済される日本の銀行においてもそれを海外送金として認識されない。

 

来年からの新NISA対応のために、クレカで支払える毎月の積立投資額を5万円から10万円に拡大するという話があるが、富裕層は既に一括払いで1,000万円の保険料とかをクレカで支払ってポイントも貰っている。

 

このクレカによる短期払いが可能な米ドル建て養老年金商品は、香港でも競争の激しいエリアとなっており、サンライフ香港でもこの数年の間に、Vシリーズのビジョン/ビクトリー/ビーナス、そしてSシリーズのステラ/サンジョイ/サンギフトと似たようなタイプの商品が続々と上市されたが、最新のサンジョイが最も競争力の高いものとなっているように思われる。

 

サンライフ香港が上市し続けてきた一連の商品は、FTLifeのリージェントシリーズに対抗するためであったと思われるが、リージェントプレミア2とサンジョイではいまやサンジョイの方が魅力的な内容となっており、個人的にはサンジョイを選択する。

FTLifeの商品で検討するとすれば、証券時価総額ではなく死亡保障額を担保に借り入れをして老後の資金に充てることが可能なOn Your Mind(オンユアマインド)くらいかと思う。

FTLifeの新商品「On Your Mind Insurance Plan」について① | Mr.Gの気まぐれ投資コラム (ameblo.jp)

 

Fubon HK(フボン香港)の養老年金商品としては、Prosperity Booster Wholelife Plan 5というものがあるが、日本法人名義で契約が可能だという点以外には余り特筆すべき点は無い。

Fubon Life Insurance (Hong Kong) | HOME

 

RL360(マン島)やITA(ケイマン諸島)といったオフショア積立をメインに提供している会社の商品にも、一括投資の商品があり、ITAのAccess PortfolioやPlatinumのような一括投資商品はクレカ払いも可能だが、結局オフショアファンドの運用に対する期待度が低くなってしまったというか、ダウンサイドのリスクも大きいことが分かった為、あまり海外ファンドでの投資意欲が沸かなくなってしまっているというのが現実だろう。

 

RL360のRSPやITAのEvolutionといった長期積立に関しては、今までのように25年契約をするには現在50歳くらいまでの年齢でなければならないが、今の20代30代のひとが月に300ドルの拠出だろうが500ドルだろうが、既に1ドル=150円の円安になってしまっている今となっては、ドル建ての金額を25年間円決済のクレカで払いつづけることができるかどうかは疑わしい。

 

これは20代、30代のひとがiDeCoや、つみたてNISAをこれから30年40年続けられないのと同じ理由であり、金額に関わらず定額つみたてを20年以上継続できるのは、全体のなかで20%もいないだろうと統計から予想できる。

 

それでも、今この時点でそれほど貯金のない若者達が投資できるものがあるとすれば、クレカによる毎月の定額つみたてしかないというのが現実だ。

 

ただ、積立投資の最大のリスクは、「積立を継続できないリスク」だということはよく覚えておいてほしい。

 

積立投資は、どんな経済状況に遭遇してもでもやめればその時点で負けだと言うことを肝に銘じてやってもらいたい。

 

既に1,000万円以上の預金を何らかの理由で保有してその資金を使うのであれば、もっと短期的に保険商品を利用して海外移転するほうがいいだろう。