フレンズプロビデントなどオフショアの積み立て型年金プランをやっておられる方からの代理店移管についてのの問い合わせが急増しています。
どうも、とある紹介代理店が既存のクライアントに対して今まで使っていたA社からM社への代理店移管を勧めているようで、その影響ではないかと考えています。
質問の内容は、「どうしたらよいでしょうか?」 「勧められている代理店(IFA)は良いのですか?」みたいなものが多いのですが、そのような状況にある方は、あまり安易に移管を考えないほうが良いかもしれません。
代理店(IFA)の移管は、その商品が移管希望先の代理店で取引のあるプロバイダーが提供するもので、代理店の担当者が移管希望のあなたの商品理解度や資金力などを吟味したうえで、問題が無く、受け入れが承認されたケースのみ可能になります。
現状に於いて、移管先の選択肢が少ない商品プロバイダーは、GENERALI(ジェネラリ)とHANSARD(ハンサード)でしょう。
これは単純に取り扱っている代理店が少ないからです。
最近であれば、フレンズプロビデントも取引先の代理店を絞り込んでいますので、徐々に移管先の選択肢は少なくなってきていると言えます。
ここで勘違いをしてはいけないのは、新規の取り扱いが停止になった代理店であっても、既存客へのポートフォリオサービスの提供や一般的な事務手続きができなくなるわけではありません。
なので、今回のA社に関しても(A社はフレンズプロビデントから新規の取り扱いを停止されていますが)、移管をしなければならないわけではありません。
しかし、「新規の取り扱いを停止させられた」理由というのものをよく考える必要はあるかと思われます。
あとは、新規のビジネスが無い代理店とプロバイダーの関係を考えると、お互いのメリットは極めて少なくなってしまいますので、一般的なサービスレベルが低下することは考えられます。
以前にもお話していますが、積み立てプランをどこかの代理店が提供するポートフォリオ管理サービスに依存してやっておられる方が、積み立てを始めてから数年の短期的運用成果が悪いからと言って、代理店を変更しようとするのはどうかと思われます。
結局のところ、移管が必要と考えられるシリアスなケースというのは、その代理店のサポートレベルが低い場合や、長期にわたる継続したサービスを提供するビジョンが欠落している場合と言ってよいでしょう。
あまり、深い考えも無く、誰かに勧められるままに移管を繰り返していると、受け入れる代理店サイドの印象は悪くなると考えてください。
あと、一度でもあなたの証券を取り扱った代理店は、あなたの個人情報を握っています。
もちろん、香港の代理店であればSFCの規定に則ってプライバシーは保護されますが、捨てられた代理店があなたのことをよく思わないということも考えておくべきです。
自分はなぜ、代理店の移管を考えなくてはいけないのか?どうして代理店の移管を勧めるのか?移管先の代理店はそれにふさわしい会社なのか?
常識で考えればわかることもあるはずです。
それでも不安な人は相談してください。