以前の記事で書きましたが、「マイナープロバイダー選択のリスク」というのは意外と一般投資家の方にはわかりにくいかもしれませんね。
ある方から、メッセージで質問を受けましたので、アメンバーで回答を共有したいと思います。
ここでいう「マイナープロバイダー」というのは、日本でのシェアが低いプロバイダーということで、会社の規模や歴史や信頼性という観点ではありません。
現在の日本人市場では、経緯上フレンズプロビデントがほとんどのオフショア年金積立市場を占有しています。
それ以外のプロバイダーはスタンダードライフもロイヤルロンドンも、アジアスもみんなその市場に参入しようと試みている新規参入組です。
みんなそれぞれいい会社ですが、後発のこういったプロバイダーが参入に成功し、ちゃんとした市場を確保し、長期にわたりサービスを提供してくれる確率は残念ながら極めて低いのです。
かつてはフレンズプロビデントと世界的には双璧をなすチューリッヒも日本人を受け入れていましたが、日本人市場から完全撤退。
英国ではNo.1の生命保険会社アビバが提供する香港籍の商品もありましたが、参入から1年足らずで撤退など、過去の事例をみてもその市場参入の難しさは明白です。
代理店側は、特定のプロバイダーに顧客が集中することを恐れて、他の選択肢を押す傾向が強いですが、肝心のプロバイダーがいち抜けたになってしまうとどうしようもありません。
外国人は日本人も日本の市場も甘く見過ぎています。
アジアスなどは、いい商品ですが、正直これからどれくらいもつかわかりません。
どういった代理店と組んで、どれくらい真剣に腰を据えて日本人の市場に取り組んでくれるのかは、これから数年見てみないとわからないのです。
参入組はどこも最初のうちは鼻息が荒いですが、数年間契約数がたとえ年間数百件しかなくても頑張って地道にやるか?というと、ほとんどのプロバイダーは商売にならないと思うと即撤退してしまいます。
クライアント側からするとたまったものではありません。
もちろん契約は有効ですが、サービスレベルは期待できません。