小松左京の「日本沈没」を思う | Mr.Gの気まぐれ投資コラム

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今年81歳になった母親は、今回の地震で小松左京さんのSF小説「日本沈没」を思い出すと言っていた。


「日本沈没」は1973年刊行のSF小説で、1974年には村野武範&由美かおるのキャスティングでテレビドラマ化されたものをそのころ小学生のGは観ていて衝撃を覚えた。


日本列島が沈没することがあるという物理的にあり得そうな恐怖と、そんなときに国や人はどのような悲惨な目にあって、それからどうやって生き残っていくのか?


家族や友人や祖国を失うことに直面したそれぞれの人々の生々しい描写。


海外から必ずしも好意的に受け入れられない流民となったその後の日本人。


特に、「祖国を失った日本人がどうなるのか?」という課題が高度経済成長期まっただ中の日本人に投げかけられた小松左京のこの小説における主題であったと思われる。


草彅剛&柴崎コウで最近映画化されたものはあまり原作のパンチを感じない。


古い小説ですが、この機会に読んでみても良いかもしれません。


きっと、日本が沈没するようなことは無いと思いますが、今回の災害は日本という地震の多い島国が抱え持っている潜在的なリスクを改めて世界に示すこととなるでしょう。


米国をはじめ世界各国から救援隊の派遣や援助の申し出が来ている。


オバマ米大統領は「米国は深刻な試練に直面する日本国民を支援する用意ができている」との声明を発表。


そして、米国の原子力空母「ロナルド・レーガン」が援助のため日本周辺海域に向かっているとのこと。


世界の対応は被害にあった日本やその国民に対して愛に満ちあふれ、そして暖かいように思われるが・・・。


その裏側では、日本政府の危機対応能力をシビアに見ているに違いない。


対応の遅さに驚く。


こんな時に唯一頼りになるには、日本では自衛隊だけといってよい。


5万人の自衛官を派遣すると報道されているが、とにかく輸送ヘリを全機投入すべきだ。


公共の交通手段が絶たれている以上、軍のヘリで物資と人間を運ぶしかない。


なにはともあれ、生きている人を助け出すのが最優先だ。


丸一日経って、被害の有様を第三者的に報道し続ける無能なマスコミにはあきれ果てる。


救援計画と救援状況を報道して欲しい。


原発問題にしても、対処と情報管理で下手をすれば国際問題に発展しかねない大事だ。


ちゃんとした会見と報道が望まれる。


しかし、だれが、どうしようとも、失ったものは帰ってこない。


被災者の方々が失ったものは計り知れない。


たとえ祖国を失うようなことがあっても、我々日本人は逞しく生き延びて行かなければならない。