ハヤブサ消防団 | つましくても、ささやかな幸せ

つましくても、ささやかな幸せ

地位もお金も能力も無くても得られる、日々のささやかな幸せを記します。
内容は、映画・演劇・美術鑑賞&読書感想文&旅行記&趣味の手品&日々の出来事などです。

 

 田舎暮らしを始めたミステリ作家三馬太郎に降りかかる放火事件の数々に、ハラハラドキドキしながら読み進めた。自然が豊かなハヤブサ地区にも、都会とはまた違った人間社会のしがらみがあるのだと考えさせられた。
 ストーリーの結末が最後まで想像できず、映像クリエーターの立木彩が犯行にかかわっているのかどうか分からなかった。彼女の嘘のない告白に救われた。
 今、社会問題にもなっている新興宗教の恐ろしさも実感した。人の弱さや孤独につけ込み信者を増やし、勢力を拡大しようとする新興宗教が、のどかな山林地帯をも蝕んでいることに深刻さを感じた。これは現実にも起こりうることだ。