「夢をかなえる」シリ-ズは、私の大好きな自己啓発小説だ。その最新作も、示唆に富んでいて面白かった。今までのシリ-ズで1番、ガネ-シャが泥臭くて人間味溢れていた。
主人公のように、夢を持つこと自体も難しい時代なのかもしれない。でも、主人公がガネ-シャの教えに従ううちに、いろいろな世界が見えてきたのが興味深かった。
ガネ-シャの教えで私が1番感銘を受けたのは、「過去の出来事を『伏線』ととらえ、希望を持ち続ける」だ。私自身の人生を振り返っても、過去の辛い経験が、次の困難の伏線となったと感じたことが何度かあった。あの時のあの経験があったからこそ、そんなに落ち込まずに乗り越えられたのだと・・・。
著者の水野敬也氏は、あまたある自己啓発書を読みあさり、この物語を構築していた。そんな水野氏のたゆみない努力に敬意を表したい。