お金や地位があっても、幸せとは限らない。本当の幸せとは、「人生で1番やりたいことをやって、愛する人がいて、帰る場所がある」ことなのだ。そんなほのぼのとした気持ちにさせてくれる小説だった。
アメリカで成功して大金持ちになった純也さんにとっての幸せは、「愛するめぐみさんを、約束した丘の上でただひたすら待つ」ことだった。そんな2人が、22年の時を超えて再会するラストには、本当に感動した。
「ふるさと」とは、生まれ育った土地ばかりでなく、「おかえり」と言って迎えてくれる温かい人々がいる所も「ふるさと」なのかもしれない。