私はゴッホが好きだ。理由は分からないが、ゴッホの強烈な色彩の絵に惹きつけられてしまう。ゴッホが日本美術の浮世絵の影響を受けていたことに、驚きを覚えた。ゴッホにとって日本は、憧れの国であったことにも・・・。これはフィクションかもしれないが、林忠正と加納重吉という日本人の画商とも大きな関わりがあり、彼の作品や運命に多大な影響を与えていたことも感慨深かった。
ただ、ゴッホの絵の価値が彼の生前には社会に認められなかったことは、非常に残念なことだ。今ではゴッホの絵には、信じられないような値がつくのに・・・。そしてゴッホを献身的に支えた弟のテオも、ゴッホの後を追うように、若くしてこの世を去ってしまったことも・・・。
「たゆたえども沈まず」。浮世絵も印象派もゴッホも、幾多の苦悩と困難の果てに、沈まずに浮かび上がって来たのだ。