エア-ズロック登山 | つましくても、ささやかな幸せ

つましくても、ささやかな幸せ

地位もお金も能力も無くても得られる、日々のささやかな幸せを記します。
内容は、映画・演劇・美術鑑賞&読書感想文&旅行記&趣味の手品&日々の出来事などです。

 
 ぜひ訪れたいと思っていた憧れの世界遺産「エア-ズロック」。アボリジニの聖地で、彼らの言葉で「ウルル」とも呼ばれている。赤くて神々しい岩山。そのエア-ズロック登山に挑戦した。
 実は私は膝を痛めていて、主治医に相談して登山を止められたら諦めようと思っていた。ところが主治医の先生は、止めずに痛み止めの薬を処方してくださった。
 6人の仲間と一緒に、鎖につかまって急な岩山をよじ登った。登り切ったところが頂上かと思った。ところがそこはまだ3分の1の地点だ。白い線に沿って急なアップダウンの岩山をさらに登って行った。一緒にいた仲間が「ゆっくり行こう」と励ましてくださり、途中で何度かペットボトルの水を飲んで休憩した。四苦八苦して何とか頂上にたどり着いた。頂上の景観は、実に見事だった。遙か彼方に、マウントオルガ(カタジュタ)も見えた。ドラム缶のようなシンボルの前で記念撮影をし、岩山に寝そべった。
 帰りの道のりも険しかった。ずるずると岩山を滑り、若い女性に手をさしのべてもらったこともあった。急な下り斜面は、前を向きながらゆっくり降りて行った。そこでも仲間の励ましの言葉が、心の支えとなった。何とか麓に無事たどり着いたときの達成感・満足感は、何とも言えなかった。不安な気持ちを押し切って、挑戦して良かったと心から思った。
 エア-ズロックの夕日を見ながら、仲間と飲んだスパ-クリングワインとおつまみの味は、また格別だった。