家族や恋人、友人、ペットとの「つながり」の大切さ、素晴らしさを教えてくれた映画だった。
映画を観ていて1番じ-んときたのは、亡くなった母から僕への愛情だった。いつも僕を見守り、最後の手紙には僕のいいところが愛情込めて記されていた。
母の死後、僕と音信不通になってしまった父も、仕事一筋で不器用ながらも、家族を十分過ぎるくらい愛していた。そんな父の愛情に気づき、死が目前に迫ってきた僕が、猫のキャベツを父に託しに行くラストに感動した。
彼女やツタヤも、僕の良さを十分理解していた、かけがえのない友人だ。そんな大切な人々の存在に気づきながらこの世を去っていく僕は、ある意味幸せな最期を迎えることができたと思う。
猫のキャベツが実に愛くるしく、猫を消すことができなかった僕の心情が、痛いほどよく分かった。キャベツの存在が、大切な人たちとのつながりを、僕に気づかせてくれたのだ。