「永久円安」「永久インフレ」で経済衰退確実!なぜ日本は詰んでいるのか? | 韓国の森3

韓国の森3

2014~2024~

 

 すでに日本は詰んでいるので、このままダラダラと国債発行による金融緩和、金利抑制を続けるほかない。そうして、これまでどおりのバラマキで、政府はなんとか国民生活を救おうとするだろうが、結果は逆に出る。国民生活がさらに窮乏し、政府だけが助かるというハイパーインフレがやって来かねない。その行き着く先は、元先進国から破綻国家への転落である。 

 

 本来、円安、インフレに対処するなら、金融緩和をやめて金利を上げるべきである。しかし、国債残高が大きすぎてそれができない。現在、日銀の国債の保有残高(6月10日現在)は、約584兆円。なんと、GDP比でほぼ100%であり、FRBのアメリカ国債(財務省証券)保有額の対GDP比は約20%だから、とんでもない数字である。

 こんな状況で金利を上げれば、スタグフレーション下にある日本経済はどん底に落ちる。

 

「円安の原因は日米の金利差」と、メディアも専門家も盛んに言っているが、元を正せば長年にわたる放漫財政にある。つまり、国債の大量発行である。それをアベノミクスが加速させ、限度を超えてしまった。

 

 なにしろ、安倍晋三元首相は、「日銀は政府の子会社」と言い、中央銀行の独立性をないがしろにした。財政法第5条は、日銀引き受けによる国債発行を禁止している(市中消化の原則)。しかし、安倍・黒田コンビが始めた異次元緩和は、いったん市中を通したとはいえ、日銀が引き受けるのを前提としているので、これは禁じ手の「財政ファイナンス」である。

 

 日銀が国債を直接引き受ければ、金利を気にすることなく、政府はいくらでも国債を発行することができる。まさに「打ち出の小槌」を手に入れたのと同じで、政府は国債を発行しまくり、2012年末から2023年末までの11年間で371兆円も積み上げてしまった。日本政府は「国債依存症」になり、借金を借金と思わない政治家は「お花畑症候群」にかかってしまった。

 

 この間、マネタリーベース(マネーストック)は拡大し続け、日米で比較すると、日本はアメリカの約2.5倍もの紙幣を発行した。2012年当時、ドル円は約83円だったが、いまや約158円(6月18日)。円がドルの約2.5倍も発行されるのだから、安くなるのは当然の成り行きだ。

 

 この期に及んで、「財務省悪玉論」「財務真理教」などの言説が横行し、「国の借金は国民の資産」「国債は国内で消化されているから財政破綻しない」「もっと財政出動をしろ」「骨太の方針にプライマリーバランスを明記する必要はない」などという主張があるのには、驚くほかない。

 

 さらに驚くのは、こんな状況で、与野党とも政治家たちが、危機に言及せず、政争を繰り広げていることだ。解散総選挙が近いとして、選挙運動も始まっている。

 しかし、彼らは、こんな行き詰まった国をいったいどうしようというのか? 単に、政治家を続けることが目的なのか?

 

 本当にやるべきは、超緊縮だ。政治家と公務員を大幅にリストラする。金利上昇に耐えられない企業を市場から退出させる。年金などの福祉予算を大幅に削るなど、痛みを伴う“ハードランディング”である。人口減に合わせて社会経済をダウンサイジングすることだ。こうすると、日本経済はいったんどん底に落ちるが、そこから再生する。企業もそうだが、「倒産処理」をしなければ、再生しない。

 しかし、こんなことが、いまの政治家にできるはずがない。

 

 結局、財源を国債に求めるという政治は、いつまで経っても終わらない。日銀も財務省も、政府の国債による資金繰りを容認して、それを続けさせるだけだ。

 これは、一見すると「永遠のループ」に思えるが、終わりはある。

 

 それは、大多数の日本人が、日本円をこれ以上持っているのは危ないと思い始め、それをドルや実物資産に替え出したときだ。また、インフレが止まらないから現金は危ないと、金融機関に預けてあるおカネをいっせいに引き出し始めたときだ。

 

 つまり、これは心理ゲームである。大多数の国民がこの心理状態になるのは、ドル円がいくらになったときか? あるいはインフレ率が何%になったときか? 誰にもわからない。

 

 財務省はHPで、「自国通貨建て国債でのデフォルトはない」とする一方で、財政赤字を問題視して、「財政規律は堅持しなければならない」と、相反することを言い続けている。こうして、国民を安心させないと、「終末の日」(ドゥームズデイ:Doomsday)は、意外に早くやって来てしまうからだろう。

 

 

>福祉予算を大幅に削るなど、痛みを伴う“ハードランディング”である。人口減に合わせて社会経済をダウンサイジングすることだ。こうすると、日本経済はいったんどん底に落ちるが、そこから再生する。企業もそうだが、「倒産処理」をしなければ、再生しない。

 しかし、こんなことが、いまの政治家にできるはずがない。

 

山田順さんの記事

 

「倒産処理」をいまの政治家にできるはずがない。とか言ってるから悪くなる一方なんだとは考えないのかね

 

政治家にやらなければいけないことを「やらなくてもいいですよ」と言ってるのと同じではないか

 

>インフレが止まらないから現金は危ないと、金融機関に預けてあるおカネをいっせいに引き出し始めたときだ。

 

円をドル転しても金融機関に預けてあるのは同じだからな、金や銀に換えて自宅に置く人ばっかりだったら

そうなるのかも知れない

 

野口悠紀雄もキャピタルフライトがどうのこうのと言ってたけど

キャピタルフライトが起きようが起きまいが

財政ファイナンスを続けてたら「終末の日」はやってくると単純に考えるべきだ