オペラ「ジャンニ・スキッキ」の舞台はイタリアのフィレンツェ。
花の都と言われるここは、本当に美しい場所です。
これがフィレンツェのドゥオーモ。きれい
ソフィア国立歌劇場でのデビューが決まり、
「愛の妙薬」のアディーナでの出演も決まった時、
イタリアの素晴らしいコレペティ(音楽コーチ)を紹介して頂き、
パルマまで行き、レッスンを受けて来ました。
その際、ジャンニ・スキッキの舞台、フィレンツェにも足を延ばし、
街の雰囲気を実際に感じて来ました。
ジャンニ・スキッキのオペラの中で一番有名なアリアは、
私の演じるラウレッタが歌う「私のお父さん」(O mio babbino caro)
ですが、このアリアでラウレッタは次のように歌います。
愛しい私のお父さん、
私の好きな人はとっても素敵なのよ。
私、ポルタロッサ通りに行きたいの。
指輪を買うためによ。
そう、そうよ、そこに行きたいのよ!
もしもこの恋が叶わないのなら、
ヴェッキオ橋の上に行くわ、
でもね、アルノ川に飛びこんでしまうためよ。
私はもだえ苦しんでいるのよ、
ああ、神様、死んでしまいたい。。
お父さん、お願い、お願い!
お父さん、お願い、お願い!
このアリアに登場するヴェッキオ橋はこれです。
アルノ川に架かっています。
この橋に行ってみるとこんな感じ。
真冬だったので写真だと少し暗いですが、
この両側には宝石屋さんがズラッと並んでいて、
キラキラして、夢のようでした。
先日周防正行監督の最近公開された映画、
「終の信託」を見に行きましたが、
その映画の中で「私のお父さん」のアリアが出て来て、
一つのキーポイントになります。
役所広司さん演じる患者さんの江木さんが、
その場に行ってみないとわからない事がある。
と言って、このアリアの歌詞の事と、
ヴェッキオ橋の上の宝石屋さんの事を話していました。
本当にそうだな、と思います。
実際、私のお父さんを歌っている時に、
あの光景がぶわっと目の前に蘇ったりします。
演じる作品に登場する全ての場所に足を運ぶ事は、
おそらく難しいとは思いますが、
作品の登場人物に少しでも近づくために、
現実の許す限り、実際に足を運んでその場の空気を感じる、
という事を大切にして行きたいな、と思います。
そして、その空気を、
このブログで少しでも皆さまにお伝えできたら、
と思います。
最後に、ヴェッキオ橋から
アルノ川に飛びこむ感じってこんなかな~
という写真です♪笑