「日本語だったので聴きに行ってみようと思った」「言葉がすっと入って来てわかりやすかった」という声がたくさんあり、特に富山と熊本では成功だったと感じました。東京では芸術劇場がとても響くホールなので座った位置によっては言葉が聴き取りにくかったという声もありました。それはたぶんイタリア語で歌ってイタリア人が聴いていても同じだったと思われます。。ただ、日本語のはずなのに聴き取りにくい…というのはお客様のストレスになったかなと思い、東京ではレチタティーヴォも字幕を入れた方が良かったかもな…と個人的には思います。
上の写真は富山公演でのものですが、東京以降はここはドン・ジョヴァンニが半裸になりました。合唱団のあり方も熊本公演に向けて変わりました。森山さんがこのシーンにどれだけ思い入れがあったか、よくわかります。
この度、第20回ホテルオークラ音楽賞を受賞する事に決まりました。
これまでの音楽活動を見ていて下さり、評価する方々がいて下さり、それが賞という形で頂けたのだと思うと、本当にありがたく嬉しく、励みになります。応援し、見守って下さる皆様のおかげでここまで演奏活動を続けてこられたことに、改めて心から感謝しています。
これからも、さまざまな事にチャレンジしながら、私らしい音楽活動をして行きたいです。
わくわくする事がしたい。お客様に楽しんで頂けることがしたい。これからも出会いを大切に、人と音楽に誠実に、自分に嘘をつかずに歌い、演じて行きたいです。
まだまだ未熟な私ですが、これからも見守って頂けたら、そして小林沙羅を楽しんで頂けたら嬉しいです。
心の中に燃えている炎を絶やさずに、舞台の上で光を放てる人であり続けられますように✨
音楽賞の詳細などはこちらの記事をご覧下さい。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001170.000005118.html
上のリンクの記事に、音楽評論家の寺西基之さんが選評を書いて下さいました。私が大切に思っている事が届いていた、評価して頂けたのだと思うと嬉しくて泣いてしまいました。嬉しいのでここに、その言葉を添付させて頂きます
「小林沙羅さんは天性の歌声ともいえるような美しい声で早くから注目を浴びた。 しかし天性の声だけでは優れた本格的な歌手になれないことは勿論である。 小林さんの歌には、 詞の意味をしっかりと捉えつつ、 曲にふさわしい表現を綿密に作り上げていこうとする知的な姿勢が常にうかがえる。 透明な軽やかさや広がりある叙情美から、 濃密な厚み、 豊かな情感表出、 芯の通った力強さ、 劇的な激しさにいたるまでの彼女の表現力の幅広さは、 そうした姿勢あってこそのものだろう。 そのような知的なアプローチでもって充分に表現を練り上げているからこそ、 天性の声が生かされ、 その歌があたかも本然的に湧き上がってくるような魅力を発するのだといってよい。 同じことはオペラにおける小林さんの演技にもいえることで、 自分の演じる役柄を充分に掘り下げ、 役になりきってその性格と感情を表わし出す演技力は高く評価されよう。 まさに真の歌姫というにふさわしい逸材である。」
2016年に頂いた出光音楽賞、そして今回頂くことになったホテルオークラ賞に恥じないような演奏活動をしていきたいと思います。
追記
これまでの受賞者を見ていて気づいたのですが、声楽の受賞は今回で15年ぶりになるのですね。
第1回緑川まりさん
第2回佐々木典子さん
第3回森麻季さん
第4回高橋薫子さん
第5回林美智子さん
と、尊敬する方々ばかり。身の引き締まる思いです。