”トンニャン過去編#68ファイヤーバード(原題「ファイヤーバード」)” | 人はなにかしら欠けている いびつで歪んでいるから人間だからこそ私は私マイウェイ runas-fountain

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※この物語は「阿修羅王」編・「アスタロト公爵」編の本編であり、さらに昔1970年代に描いたものを、2006年頃に記録のためにPCに打ち込んでデータ化したものです。
話の位置は「フェニックスの巻」の次。「ファイヤーバードの巻」のような意です。
また、特定の宗教とは何の関係もないフィクションです

 

トンニャン!コーラ!」
マンションの入り口に立つ二人に、後ろから声がした。
「チェリー!」
コーラは嬉しさのあまり、チェリーに飛びついた。その夜、三人は再会を喜び、久しぶりに自分の部屋で眠った。
 
 
翌日、早速トンニャンはアリスに呼び止められた。トンニャンは無視して通り過ぎようとする。
「あら、逃げなくたっていいじゃない」
アリスは挑戦的な視線を投げかけてきた。
「私に怖いものなど、なくてよ。でも、まだそんな事言ってるの。あれから一年もたつのに」
「人間の興味は尽きないものよ、トンニャン」
トンニャンはフッとため息をついた。
「一番怖いのは、自分自身よ、アリス。気をつけた方がいいわ」
 
***
 
チェリーはルーシーと会っていた。
「セカンダリースクールも後半年で卒業。最後にまた会えて嬉しいわ」
 「ルーシー、シックスフォームへは進学するんでしょ?」
「えぇ、看護大学に行きたいの。私、養母を亡くしてるでしょ。少しでも、養母のような人達の役に立ちたいの」
 
****
 
「アリス、トンニャンに付きまとわないで」
「なによ、急に」
アリスはエレンにつかまっている。
「アンのさしがね?」
「いいえ、私の考えよ。私もトンニャンが好きなの。私達にとって、トンニャンが何者であるかなんて、どうでも良い事なの」
アリスは流し目で呆れたようにエレンを見ている。
「アンはトンニャンを初恋の人だと言うし、エレンはビリーという恋人がいながら好きだと言うし、いったいあなた達って、どうなってるわけ?トンニャンは女なのよ」
そう言ってアリスはハッとした。
トンニャンは女では無いかもしれない・・・。
アリスは突然体中に悪寒が走るのを感じ、気を失った。
 
どれくらい時が過ぎたのだろう。気がつくと、アリスは暗闇の中でひとり立っていた。
「ア・リ・ス・・・」
誰かがアリスの名を呼んだ。目を凝らして見ると、それは見たことも無いような恐ろしい化け物・・・。
 
「キャー!!」
アリスは自分の悲鳴で目が覚めた。
「・・・ここは?」
アリスはベッドに寝かされていて、そばにエレンとトンニャンがいた。

続く
ありがとうございましたm(__)m


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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