けだるい身体のまま、ドアを開けると日の光がまぶしく私を刺す。
あの人は先に出ていったはず。何もなかったように職場に戻り、仕事をこなし、そして、あの人の大切な家庭に帰って行くはず。
そういえば、別れの挨拶をしなかった気がする。
いけないことと知りながら、私はあの人の会社に電話をする。
「〇〇カンパニーです」
女の声。
私は、あの人の名前を言い、呼んでほしいと頼む。
女は
「どのようなご関係ですか?外出していた時、会っていた方ですか?」
と、まるで私たちが関係でもあるように、話す。
「ち・・違います。誤解です!」
私はすぐに電話を切り、自分の車に乗り込んで走り出す。
どこをどう走ったのだろう。
うらぶれた街並み、知らない街。
見ると目の前に古いビルがある。
私は車を降りて、ビルの前に立つ。
男が出てきて、微笑みながら、「中へどうぞ」と導く。
知らない男に、知らないビルを案内され、ホールのような広い場所に連れていかれる。
たくさんの人が、白い服を着て、何かに向かって祈っている。
何の団体?
「失礼します」
男にそう告げて、帰ろうとする私。でも、迷路のようなその廊下は、どこが出口かわからない。
「一週間くらい泊まると、私たちの考えが理解できます」
引き留める男を振り切り、その迷路のような廊下を出口を探して歩き続ける。男はずっと、ついてくる。私は、どんどん、迷っていく。
「私、一人娘なので、両親が心配するから帰りたいのです」
そう言いつつ、私は逃げるのだが、ますます迷い、男はずっとついてくる。
男に付きまとわれ、いくつものドアを開けていくと、出口が・・・。
いや、2階だ。でも、ここから出るには。
私は、その2階の出口から飛び降りる。
「名前も知らないから、忘れる」と男の声。
「名前も知らないから、忘れてください」と飛び降りながら私は言う。
しかし
着地した、ここはどこだろう。
私は車を探すために歩き出した。
虹を紡ぐ人びと・千に咲く・白龍抄・ミチビキビトⅠ逝導師佐鴈・ミチビキビトⅡヒカリオン・駒草コマクサ・炎の巫女阿修羅王
そして、またどこかの時代で
【「炎の巫女/阿修羅王」全国配本書店名はこちら
https://note.com/mizukiasuka/n/ne4fee4aa9556 】




























