うちの旦那の4番目の弟には、息子が一人います。
彼は今の仕事を辞めて、好きなことを仕事にしたいらしい。
旦那は電話口で、
「仕事は仕事としてやるべし。好きなことは趣味でも何でもできる。結局、最後は金なんだよ。」
と、弟に熱弁をふるっていました。
甥っ子が何をしているのか知りませんでしたが、大手の軍事産業の会社に勤めている様子。
老婆心ながら、「ちょっと飽きた程度なら、仕事は続けろ」と思いました。
私が日系の銀行に勤めていたとき、
アメリカの軍事産業にお金を貸すべきかどうか、
大論争が起きたことがあります。
(戦争反対を守る日本と、がっつり手数料の入る大口先との葛藤)
でもここはアメリカ。
日本と違って、積極的に戦争を仕掛ける国だし、
戦争をビジネスにする国。
軍事産業はまず潰れない。
アメリカは転職をする人たちが多いけど、
大手に長く勤めるメリットって、
大きいんですよ。
日本人の感覚からしたら当たり前じゃん、と思うかもしれないけど、
自分の住んでいる州に、大きな企業があるとは限らないので、
意外とピンとこない人もいるでしょう。
若いときに数回転職して、大手に行き着いたら、そこで粘るべし。
と、周りがどんなに口を酸っぱくして説教したところで、
若い人には、伝わらないものですが。
甥っ子も30代半ば。
確か19で結婚して、大学には行かなかったはず。
高卒で、そこそこ大手の企業に入ったのは、
ラッキー以外の何ものでもない。
30代はまだ若いと思ってるかも知れないけど、
実際老後ってすぐ来るんですよね。
年金も、将来どうなるかわからないのは、どの国も同じ。
体力があるうちに、稼げるだけ稼いで、分散して投資しておけ、と言いたい。
でも、老後なんて、全然ピンとこないでしょうね。
実際私も40も半ばになって、急に老後が目の前に現れてきました。
それまで、自分が老いるとか、老後の資金を心配したりなんて、
真剣に考えていなかった。
だから、30代の甥っ子姪っ子たちに、
「無駄遣いするな、老後を見据えろ。」
と説教したところで、心に響かないだろうことはわかります。
でも、好きなことを職業にするって、
ほんと難しい。
すごく才能があって、すごく勝算があるなら別だけど、
あまり戦略的にものを考えられなかったり、
人脈に優れていないようなら、
趣味にしておくか、週末にビジネスすべし。
義理兄の息子たちは、コメディアン(もどき)。
結局、それだけでは食べていけてないしね。
能天気で、いい子たちなんだけどねぇ。
旦那曰く、
「人柄がよくても、金は増えない。」
一応、スピ系の世界では、
ワクワクしていると、金回りがよくなったりするらしいんですけどね。
現実は厳しいですね。