いつもの居酒屋で飲んでいると、隣の若者が聞き覚えのあるイントネーションで話していました。
そこで思い出したのが私の部署に配属になった、福島県郡山からの新卒男子。
新卒男子は半年ほどで退職してしまったのですが、隣に座る若者の口調や風貌が新卒男子に似ているのです。
尋ねてみると、予想通り郡山の近くの福島市から出張で来たとのこと。
半月程の出張らしく、札幌に来てセイコーマートの「醤油ラーメンやきそば」を食べられたのが一番衝撃で、嬉しい出来事と笑って話していました。
セイコーマートは全国進出しているとどこかで聞きましたが、福島にはないのでしょう。
札幌には、住んでいる私たちでは気付けない珍スポットがあるようです。
いや違うな、地元の者にはありふれた場所でも、出身が違えば衝撃の体験になるのかな…ということ。
そんなわけで福島の若者と話し込むうちに、札幌の珍スポットを聞かれたのでした。
札幌の夜景で珍スポットは?
まず彼は、札幌の夜景を見て来たと話していました。
そこがどうも、地元民の私からすると、夜景としては珍スポットじゃないかなあと思うのです。
女将さんが見た場所を聞いても、彼はポイントの名称がわからない様子。
藻岩山や旭山記念公園、大倉山、テレビ塔、プリンスホテルなど、有名・王道の夜景スポットではない。
彼のスマホの写真を見せてもらってところ、撮影場所は幌見峠のようでした。
そこに行くには、札幌中心部の南側にある川添から蟠渓神社へと向かいます。
さらに円山方面に抜ける道路沿いに幌見峠がありますが、地元の人にも知られていない珍スポットの1つです。
夏のラベンダーなら、少し評判かもしれませんが。
私は、福島から来た彼が、どうして幌見峠の夜景を選んだのか疑問に感じました。
すると、ネットで紹介されていた写真が綺麗だったから見てみたかったというのが彼の答え。
実に素朴な理由です。
しかしなあ、年代の差を感じずにはいられません。
苦労の割には…と、幌見峠に対する彼の評価はイマイチでした。
私も10年程前に一度だけ、たまたま幌見峠の夜景を見た経験があります。
私も彼の評価と一緒です。
とりあえず、幌見峠は無理をしてまで行く価値はないとお伝えしておきましょう。
(反論がきそうですね、個人の見解です)
札幌の珍スポットは珍しい橋
彼が次に話してくれたのは幌平橋です。
彼は土木建設関係の仕事をしていて、幌平橋に興味があったそうです。
地下鉄南北線の幌平橋駅を降りて中の島・平岸方面にいくと幌平橋があります。
札幌市民であれば、一度は通ったことがあるのではないでしょうか。
この橋にはアーチ型の階段があります。
私は高いところに興味はないのですが、車で通るときに階段が気になった人がいると思います。
あのアーチ型の階段は、何を目的にしているのか理解できません。
確かに札幌の珍スポットです。
それにしても、この青年。
なんで、こんな変わったポイントばかり興味を示すのだろうか。
福島の人の中でも、珍しいタイプ(はっきり言えば変わり者)なのか。
試しに、札幌ラーメンの食べ比べをおススメしてみました。
札幌で滞在するのだからという老婆心です。
すると少し酔いが回ってきた彼は、ラーメンは福島のほうが美味しいから興味がないと反論してきました。
え、えぇ、えぇ…、このタイミングで反論してくるのかい…。
私は、珍スポットも変わり者にも興味がないので、気分を害して居酒屋を後にしました。
そういえば、新卒男子が退職する前にセイコーマートでホットコーヒーをおごってやり、店先の喫煙スペースで悩みを聞いたのを思い出しました。
ヤツも、なかなかの変わり者だったっけ。
ところで、この話の流れでアレですが、福島のラーメンも食べてみたいです。
福島といえばわっぱ飯のイメージでしたが、ラーメンも有名なのですね。
百聞は一見にしかず、虎穴に入らずんば虎子を得ず、危ない橋も一度は渡れ、危ない所に登らねば熟柿は食えぬ。
私は、福島のラーメンを食べてみようと思います。
福島のラーメン屋を食べられる店は、既に札幌の珍スポットになっていたりするのかな。
さて、どこにあるんだろう。