『無料一括査定』には多くの注意点があり、
しかし、実際にどのようなものか、内実は知っていても実際に試したことはあ
実際はよいサービスかもしれないのに、一度も体験せずに批判するのは、よろしくありません。
しかし、不動産を持たない人間には軽々に試せない事情もあります。
例えばマンションの場合、部屋番号や面積を正確に入力すると部屋
部屋を特定されると、登記情報から、
迂闊にそういった情報を一括査定に流すと、
所有者さんに迷惑をかけることになります。
そんなこんなで実際に試すのを躊躇っていたのですが、
先日、知り合いの社長さんにこの話をしたところ、
昨年、社宅用として購入したマンションのデータを基に価格査定に申し込んでよいという快諾を得ました。
昨年、
頂いた情報のうち最低限の情報だけ利用して『無料一括査定』
(ブログのネタ程度の事でご協力頂いたT社長、
購入時の価格は850万円、売却希望価格は1000万円です。
最近購入した物件ですから、実際はそんなに高く売れる訳はありま
1時間もしないうちに、
少し遅れて、2時間後に1つの業者からの返答も来ました。
スピーディーでいいですねー。
例えば当社に無料査定を依頼頂いても、売買の担当が私しかいない状況ですから、
繁忙時や不在時にはどうしても対応が遅れてしまいます。
少なくとも、それなりに人数がいる業者でなければ対応できないシステム ですね。
それでは、各社の査定を見てゆきましょう。
①A社…地場で複数店舗を運営する宅建業者の直営店、札幌では有名
査定額:950~1050万円
例えば当社に無料査定を依頼頂いても、
繁忙時や不在時にはどうしても対応が遅れてしまいます。
少なくとも、それなりに人数がいる業者でなければ対応できないシ
それでは、各社の査定を見てゆきましょう。
①A社…地場で複数店舗を運営する宅建業者の直営店、
査定額:950~1050万円
<根拠>
査定を依頼した物件の周辺のマンション成約事例
<感想>
売却希望額という結論ありきの最低な査定。
例示してある周辺マンションの事例も500万円台~900万円台と、
査定を依頼した物件の周辺のマンション成約事例
<感想>
売却希望額という結論ありきの最低な査定。
例示してある周辺マンションの事例も500万円台~900万円台
査定額とかけ離れているのを見るに、自動返信プログラムなんじゃないの? という気さえします。
他社が出している同じマンションの過去の成約事例を持っていないあたり、素人の仕事ですね。
②B社…全国区のフランチャイズの加盟店、ブランド名はかなり有名
査定額:600~1100万円
他社が出している同じマンションの過去の成約事例を持っていない
②B社…全国区のフランチャイズの加盟店、
査定額:600~1100万円
<根拠>
過去の成約実績と昨今の値上り傾向
<感想>
過去の成約実績と昨今の値上り傾向
<感想>
このマンションの過去の成約実績は500~900万円、まぁ妥当な数字ではある と思いますが、
上限と下限に2倍も差があるものは、もはや査定とは呼べないのでは?
上限と下限に2倍も差があるものは、
しかも上限の方は強引に売却希望額を上回るように設定しているように見える し…
③C社…地元密着型の中小宅建業者、
査定額:700~900万円
<根拠>
過去の成約実績と昨今の値上がり傾向
<感想>
過去の成約実績と昨今の値上がり傾向
<感想>
根拠の部分は過去の事例の金額を羅列して、特に安価な事例を足切り しただけ。
中小企業で短時間対応をしようとすると、たぶん私でもこうせざるを得ない と思いますが、
ちょっとざっくりとしすぎていますが、根拠なく高い査定にするよりは良心的 だと思います。
④D社…地下鉄駅前にある宅建業者、郊外の取り扱いが多い
査定額:600~950万円
④D社…地下鉄駅前にある宅建業者、郊外の取り扱いが多い
査定額:600~950万円
<根拠>
過去の成約実績の平均値と昨今の値上がり傾向
過去の成約実績の平均値と昨今の値上がり傾向
<感想>
ここも地場の会社さんですね、過去の事例の最高値・
まぁ、査定申込のフォームが全部埋めても、
◇総評
『無料一括査定を利用すると不動産が高く売れる』というのは大ウソ。
ただし、同じデータを基にしていても各業者によって考え方や説明に違いがあるので、参考にするのはアリ。
例えば今回の場合、A社に依頼しても、絶対にうまくいかないと思いますもの。
B社は根拠はしっかりとしていますが、事例をただ書き写ししただけで分析が足りない。
C社、D社に関しては、まぁ、時間の制限があるのでやむを得ないのかな、という印象です。
というか、A社は置いておいて、B~D社は同じデータを用いているので、似たり寄ったりの結果になってしまいました ね。
とどのつまり、不動産査定なんてそんなモノ、と言えなくもないのですが、
いずれの査定文書も査定根拠についての詳細はあまり書かれておらず、
文章の大半の部分は、自社のサービス内容や『今が売りドキ』と煽るただのダイレクトメール でした。
いや、各宅建業者が悪いと言っているんじゃあないんです。
いや、各宅建業者が悪いと言っているんじゃあないんです。
忙しい中1時間やそこらでタダで査定する訳ですから、
何としても仕事に結び付けたい のが人情ですし、
同じような査定価格が並ぶなか自社を選んでもらうためには、
サービスに魅力を感じてもらうしかない 訳ですから。
サービ
宅建業者は不動産一括査定サイトに掲載料・提携料を支払っている訳で、
元を取らねば大損になってしまいます。
元を取らねば大損になってしまいます。
私が問題だと思うのはこのような無料一括査定を主催して、ガンガン大量に広告を打って、
『無料査定すれば不動産が高く売れる!』と標榜して、
事情を知らない消費者を集める一括査定サイト です。
事情を知らない消費者を集める一括査定サイト
消費者保護の観点からも、このような一括査定サイトに対して法的な規制が必要と感じています。
また、今回1度、1つの一括査定サイトの結果だけを見て物を言うのは、正確性に欠けますから、
マンションを所有している方で、物件情報を提供頂けて、一括査定に出しても差し支えがないという方がいましたら、ご連絡下さい。
土地や戸建に関しては、ネットの情報だけの査定は全くアテにならないのは分かりきっているので、試すつもりはありません。
土地や戸建に関しては、ネットの情報だけの査定は全くアテにならないのは分かりきっているので、試すつもりはありません。