塾や家庭教師といった子供を相手にする商売の難しいところは、「サービスを受ける人」と「お金を払う人」が一致していないところにあるような気がします。
「サービスを受ける人」は子供で、「お金を払う人」は親。
お互いに求めているものが一致しているのであれば、特に問題はありません。
でも「親の思い」と「子の思い」に食い違いが生じている場合は、どうしても効果が出にくくなる傾向にあります。
親はバリバリ厳しい指導を望んでいる。
でも子供はのんびりマイペースでやりたい。
そんなとき、「親の思い」に合わせるべきか、それとも「子の思い」に合わせるべきか、正直迷うことがあります。
「お金を払う人」が早く結果を欲しがるのは、人間の感情として当然のことです。
なかなか結果が出なければ、もどかしい思いに駆られるのもよくわかります。
「もっと厳しく指導してください!」
「もっと宿題をたくさん出してください!」
最近はなくなりましたが、若い頃はよくこういった親御さんからの要求がきました。
でも実際に授業を受けたり宿題をやるのは、親御さんではありません。
自分が授業を受けたり宿題をやる立場であったら、果たして同じことが言えるでしょうか?
授業を受けるのも宿題をやるのも、やるのはあくまで子供自身。
その子供自身に耐えられるだけの力が備わっていなければ、ただ闇雲に厳しくしても、宿題を多く出しても、それは子供を追い詰めるだけです。
「親の思い」を優先したばかりに子供の頭と心がパンクしてしまうケースは決して珍しくはありません。
私たち教える立場の人間にとって、そのあたりの見極めがとても大切だなって思います。
厳しくやって欲しいという「親の思い」。
もっとのんびりやりたいという「子の思い」。
その両方に応えられるほど、私は器用な人間ではありません。
ですから私は親御さんには「子の思い」を中心に、子供には「親の思い」を中心にして伝えるようにしています。
そのための手段として、このブログも書いているといってもいいかもしれません。
親が「子の思い」を理解し、子供が「親の思い」を理解する。
お互いがお互いの思いを少しでも理解できるようになれば、両者の思いは徐々に一致し始めてくるはずです。
そうなれば、きっと良い結果が得られる日も近くなることでしょう。
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