この赤い実、なんだかわかりますか？
もう少し熟れてくると黒っぽくなってきます。
そう、桑の実です。
今は「マルベリー」って呼ばれることもある実ですね。
うちから駅に向かうときに、この桑の実の大きな木があって、今こんなふうに赤い実をつけています。
桑の実って懐かしくないですか？
昔はどこにでもあった木で、子供の頃はその辺に生えている桑の実をとって食べたりしたものです。
でもこんなに大きな桑の木は見たことなかったですね～
実はこの桑の木、駅前の線路沿いに生えている木で、すぐ横を電車が通っています。
今、いっぱい実をつけているけど、誰も採らないんだろうな～
誰も採らないなら、私に採らせてくれないかな～って、ここのことろ、毎日ここを通るたびに思っています。
私に採らせてくれたらマルベリーのジャムを作るのに。
大きな木だから、なかなか採りがいがありそうです。
で、話は子供の頃に飛びますが、
私たちが小学生のころ、蚕の飼育の授業がありましたよね。
その頃って、その辺に桑の木って普通に生えてたし、たぶん小学校の敷地内にも桑の木ってあった木がするのです。（ない学校ももちろんあったとは思うけど）
皆さん、覚えているかは、わからないけど、ぜひ子供の頃の記憶を思いだしてみてほしいんですが、蚕の飼育の授業のとき、蚕のえさになる桑の葉をどこからか持ってきて食べさせていましたよね？
蚕のえさ係って誰かがやってましたよね？
私たちの時代（って４０代５０代の方ね）は、蚕のえさは桑の葉で、桑の葉はその辺に生えてて、それをとってきて食べさせて育てていた。と思うのですが・・・
今の子どもたちはそういう授業じゃないって知っていますか？
うちの子どもたちが小学生のときも、蚕の授業はありました。でも、蚕のえさは「その辺に生えている桑の木の葉っぱ」ではなかったです。
子どもたちが蚕に与えていたえさは「緑色のつぶつぶ」なえさの塊、みたいなもので、葉っぱではなかったのです。
もちろん、蚕のえさは桑の葉ですから、この緑のつぶつぶの正体は桑の葉なのでしょう。でも、見た目が葉っぱではなく「つぶつぶ」なんですよね。
まあこれは、ワンちゃんのえさがカリカリ（で合ってる？）というものと同じでしょう。えさとはそういうものという認識で言ったらそうかもしれません。
でも、蚕の授業で蚕のえさが「つぶつぶ」になってしまうのは、もはや蚕の生態を知るための授業とは言えないような気がしてしまうのです。
もちろん、今はその辺に桑の木がない。ということかもしれません。が、授業としてまだ存在しているのであれば、学校に一本、桑の木を植えていたらいいのになって思います。
もうちょっというならば、伝統野菜の一つである練馬大根をタネから育てる授業をして、できた大根をみんなで食べる、までを授業にしてくれたらいいのになって思います。
うちの子どもたちのときは、育てた大根を学校では食べてはだめで、うちに持って帰っては来たけど「この大根を食べるかどうかは、家庭の判断に任せるけど、食べて何かあっても学校は責任を取りません」みたいなお手紙が添えられていたという記憶があります。
これはどういうことでしょう。
私たちは人間として生きていくために必要なことを学ばなければなりません。野菜というのは種から育てるとこういう過程を経てこのように育ち、こうやって食べるんだよ、という一連の流れを知る方がいいと思います。
野菜も、土をきれいに落とされて袋に入れられた野菜しか見たことがなければ、どういうふうに育っていくのかの流れは見えないし、魚や肉も、切り身にされた状態しか知らなかったら、それが生きていた時のことなんて思いもよらないのです。
その、切り取られた断片だけ、しか見ていないと、その背景が想像もできず、二次元的な解釈になってしまったり、ものすごく短絡的にいうなら、ゲームのコントローラーを操作するかのように人をころす、みたいなことも、そこに何の躊躇もなくできてしまうようになっていくのかもしれません。
そこまでは言いすぎだよ～と思う方もいるでしょうけど、断片だけ切り取って見ている世界が実は当たり前になっているのだよ、という事実すら気づかずに、生きているのかもしれないんですよね。
今まではそれでも生きてこれたから
それでもよかったんですが。
なんだか、桑の木からどんどん違う話になってしまいましたね。
本当は違う話ってことでもないんですけどね。
実は教育って「木を見て森を見せない」ために作られたシステムかもしれないね、って最近思ったりもしています。
実は教育って「木を見て森を見せない」ために作られたシステムかもしれないね、って最近思ったりもしています。
さて、最後にうちの畑自慢ですが、私の畑の野菜たちは、苗を買ってきたのではなく、種から育てた野菜たちです。あとは、捨てるはずだった根っこを植えて再収穫している野菜たちになります。
一連の流れを見ながら育てた野菜たちはかわいくておいしいよってことを言いたいだけです。
今ちょうど、収穫した野菜を八百万食堂で出せるくらいになってきたので、ぜひ食べに来てねっていうお話で無理やりまとめて終わりたいと思います（笑）
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