俺には、人には言えない力がある。
言ったところで笑われるか、変人と思われるかどちらからだ。
とにかく、日本人は、人と同じ事を好む。
個性とか一般的によく言われるようになったが、昔に比べてホンのちょっとだけ変わっただけだ。
女子高生達が良い例だと思う。
ガングロが流行った時は皆、真っ黒だったし、ルーズソックスの時もそう・・・
そして今は、ミニスカートが流行っているようだ。
今回はたまたま、女子高生を例にしたけれど、日本人なら結局、誰でも皆、同じだ。
その証拠に今も昔も俺の能力の話をすれば誰でも同じ様に鼻で笑う。
前置きが長くなったが、俺には未来が見える・・・・・
それは、夢であったり、突然頭に閃きの様に映像が見える時がある。
ただ、今までは、単純な本当に些細な事しか見えなかった。
例えば、じゃんけんの時、閃きの様に相手が何を出すか分かるとか、
クチビキで何を選べば何が当たるとか。
夢では、先生に起こられる事が正夢で当たったりとか、そんな他愛も無いものだった。
あの日が来るまでは・・・
あの日は、何時もと全く同じで平凡に過ぎていく筈だった。・・・・しかし・・・
当時、部活は陸上部に入っていて何時ものように練習が終わったのは夜の9時を回っていた。
自転車で帰り道を走っていると突然暗雲が立ち込め雨が降り出した。
直ぐに、バケツを引っ繰り返したような凄い土砂降りなり前も見ないほどになった。
しかし、明日の朝連の事を考えると、早く家に帰り寝ないと起きられなくなるので、びしょびしょになりながらも懸命に自転車をこいだ。
急に何かが光った・・・
閃光の様に突然眩しい程の光が・・・
俺を包んだ。
その後は、何があったのか全く覚えていない。
ただ、目が覚めたのは、
いつもの目覚ましの音で、
いつもの自分のベットの上にいた。
しかし、その時は昨日の事など全く忘れていた。
ただ部活に遅れないようにベットから飛び起き自転車で学校に向かった。
信号で止まっていると浩司がきた。
こいつは、俺と同じ部活で、いつもこの信号で合う。
「おっす」・・・・と浩司が声を掛けてきた。
浩司は、坊主頭で背が俺より10センチ高い
顔立ちもよく、正確もいいため、女の子には良くモテル。
俺の唯一の親友でもある。
「おう」・・・と俺も挨拶をした。
「昨日の雨は、凄かったな・・・俺、完璧ずぶぬれよ」・・・と浩司が言葉とは裏腹な
なんとも人懐っこい笑顔で俺に言った。
「ん」・・・と俺の声は詰まった。
何度思い出そうとしても何にも覚えていない。
不信そうに見つめる浩司に、
「ああ・・そうだったな」・・・と一言いうのが精一杯だった。
まさか、全く覚えていないとは言えなかったからだ。
そのまま、2人で学校に向かったが、俺は、昨日の部活が終わってから今朝までの間、
何も覚えていなかった。
授業中もずっとその事だけを考えていたが、結局思い出すことが出来なかった。
この力に気づくまでは・・・・・・
つづく