昨日は〈新宿武蔵野館〉にて『ありふれた教室』を観ました。
ドイツの映画で、今年の【第96回アカデミー賞】で〈国際長編映画賞〉にもノミネートされた作品。
先日、同劇場にて『あんのこと』を観に行った時、トイレにレビューが貼ってあり、興味が沸いて観に来ました☆
さて、如何なもんでしょうか…
自分の事でないにも拘わらず、終始不安が付きまといました。
ゆるむ事のない緊張感が、頭から尻尾までパンパンな作品。
以前からずっと感じてはいましたが、教師と云う職業は本当に大変ですネ?
コントロールの利かない生徒達や、先生を見下してくる親御さん達を相手になさるんですから、そのストレスたるや…頭が下がります(泣)。
落語の『柳田格之進』や『帯久』と同様で、お金の盗難や盗難疑惑が絡むと、それだけでドキドキが生まれます。
主人公は、新任教師のカーラ。
彼女が、職員室の自分の机に置いたパソコンで盗難を隠し撮りした事から、一気に物語が加速します。
最も良かった(?)場面は、保護者会を飛び出したカーラが、トイレにあったゴミ袋のゴミを出して、その袋で深呼吸をする場面。実にリアル。
母親への疑惑に対し、息子のオスカーはオスカーで戦っていたんだよなァ…鑑賞後、そこに思いを馳せて、胸が熱くなりました。
カーラもカーラで、よく壊れずに我慢しましたヨ(泣)。
…ま、カーラが隠し撮りしなけりゃ、こんな事にはならなかったんですがネ?
隠し撮りをした上、勇み足な行動を起こしてしまったカーラの若い正義感に問題提起をしてるんでしょうけども。
「誠意を損なわない事を前提に、相手を慮りながら、人間関係を上手くやっていこう」と、改めて心に誓った次第。
作品自体はとびきり上質なスリラーですので、劇場で是非☆