【映画見聞記vol.1161】 | 三遊亭王楽のぽよよんブログ

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昨日『映画 からかい上手の高木さん』を観た後〈Bunkamuraル・シネマ渋谷宮下〉にて『悪は存在しない』を観ました。

『ドライブ・マイ・カー』でオスカーの国際長編映画賞とカンヌの脚本賞、『偶然と想像』でベルリンの銀熊賞を受賞した濱口竜介監督の最新作。

本作では【第80回ベネチア国際映画祭】で〈銀獅子賞〉を受賞しております☆

本作の存在を全く知らなかったんですが、我が兄貴分である日テレの鬼頭さんから教えて頂きまして、観に行く事に♪

さて、如何なもんでしょうか…

何と、衝撃的なラスト。帰りの道中、ずっと考えちゃいました。

そのラストをどう考えるかは個人によりけりでしょうが、其処に至るまでの映画ならではの緊張感が堪りません。

優れた映画の特徴のひとつとして〈リアルな気まずさ〉を味わわせてくれる事。

本作には、住民達への説明会をはじめ(←絶品!)、高橋と黛が再び水挽町へ向かう車中(←気まずい訳ではありませんが、此のリアルな会話の場面、かなり好きです)、巧の薪割りを待っている最中…いずれも上質な緊張感。

主役の巧を演じた大美賀均さんは、何とはじめは本作のスタッフとして…ドライバーとして入っていた方だったんですと!

大美賀さんがカメラの前に立った姿を観た濱口監督の大英断により、主役に抜擢されたそうな…

道理で、いい意味でプロの役者さんからは放たれないオーラがあった訳です。北野映画のキャストから感じるオーラに近いかも。

『関心領域』もそうでしたが、本作を観て改めて思った事は、人は身近で困る事が起きない限り、結局は〈対岸の火事〉なんですよネ?

それぞれが自分の出来る範囲で、身の回りにいる人々に寄り添えたらいいナと思います。

鬼頭さん、いい映画を教えてくださり有難うございました!

さて…本日は『マッドマックス フュリオサ』を観てきます☆アニヤ、待っててネ~♪