脱隊騒動と陶峠 常備軍退却の道 | 萩往還を歩く

萩往還を歩く

幕末維新の志士たちが駆け抜けた歴史の道「萩往還」は城下町萩と瀬戸内の港三田尻とを結ぶ街道であります。さあ、今から、萩往還とその周辺を歩いてみましょう。きっと新たな発見があるはずですよ。

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本日は、山口市陶、陶峠の下にやってきました。


萩往還を歩く


旧山陽道から、県道200号線を、約2kmほど、北上します。


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そして、こちらが、陶峠下一里塚であります。

長年の風雪に耐えた石組みが残ります。


これより先は、道が細くなります。

本格的な山道であります。

地図で確認しますと、ここから陶峠までは、

約1kmであります。

その峠を越えますと、山口市黒川、平野集落であります。


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この辺りはかつて、悲しい戦の舞台となりました。

あの、「脱隊騒動」であります。


明治3年2月8日、木戸孝允率いる常備軍は、

山口市小郡に上陸しました。


翌、9日朝、常備軍は、脱隊兵がまもる、陶峠を襲撃します。

常備軍は、一時は峠を占領しましたが、その後、脱隊兵からの猛反撃をうけ、

多くの兵士が峠を下り、これより、防府三田尻方面へと退却しました。


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そして今日。


峠の上の青い空には、真っ白な雲が浮かんでいました。


しばらく空を仰ぎながら佇んでいましたが、


僕はここを後にしました。




九月の風が、


峠に向って、


静かに吹いて行きました。