嗚呼 長藩柱石 周布政之助君 ~麻田公輔墓~ | 萩往還を歩く

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幕末維新の志士たちが駆け抜けた歴史の道「萩往還」は城下町萩と瀬戸内の港三田尻とを結ぶ街道であります。さあ、今から、萩往還とその周辺を歩いてみましょう。きっと新たな発見があるはずですよ。

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こちらは、山口市周布町にございます、

長藩柱石、周布政之助先生のお墓であります。


萩往還を歩く


この写真は、平成22年6月28日の撮影であります。


紫色の菊の花と、お酒が二つ供えてありますが、

お花とお酒(五橋という銘柄で岩国のお酒)は、

僕が尊敬する長州ブロガー、内藤昶さんによるものであります。


そして、もうひとつのお酒(晋作という銘柄)は、

僕が供えさせていただきました。


先日、お墓が掃除してあり、内藤さんのお供えしたお酒だけが

無くなっているという情報を入手しました。

また、お花が増えたという情報も入手しました。


それでこの度、僕は久しぶりに周布先生のお墓参りに行きました。


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確かにお酒がひとつしかありません。

そして、白い菊の花が供えてあります。


「周布先生、お久しゅうあります。お元気でありますか?」


「はあ?元気でありますかちゅわれても困るいねえ(笑)

はあ、わしゃあ死んじょるんじゃけえ、元気もくそもないいね(笑)

死んでも元気な人がおったらやれまあよ。

ところで、あんたぁ、今日は酒は持って来ちょらんのかね。」


おっと!先生いきなり酒ですかあせる


「いや~、申し訳ございません。

今日は持って来ちょらんのですいね。」


「それかね・・・、そりゃあ残念じゃねえ・・・。」


「ところで先生。五橋は はあ、飲んじゃったんですか?」


「そりゃあ あんた、すぐ飲んだいね。やっぱりうまいねえ五橋は。」


「晋作っちゅう酒は、何でまだ飲んじょってんないんですか?」


「ありゃあ どうも名前がいけんねえ(笑)何か悪酔いしそうなけえねえ(笑)

じゃけえ 飲んじょらんのんよ。」


「それですか。先生、それじゃあ、また今度は、違うお酒を持って来ますいね。」


「それかね、まあ、あんたすまんねえ~。」


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それから、今回初めて気づいたのですが、

何と、周布先生のお墓の前の線香立てに、

「周布」の二文字がありました。



「ありゃ~、先生!さりげなく周布の二文字がありますねえ!」


「そうなんよ。気がつかんかったじゃろうがね。

やっぱりわしゃあ、麻田公輔じゃあのうて、周布政之助じゃけえねえ(笑)

この さりげなさがえかろうがね。」


僕はしばらく周布先生のお墓の前にいましたが、

先生に別れを告げました。


「先生、それではご無礼します。」


「あんた、はあ帰るかね。今度は酒を頼むよ!ねっ!酒。

銘柄は何でもええけえね!ホント頼むよ!」



午後の日差しが、

周布先生のお墓を照らしていました。


酒、酒と、実にうるさい、長藩柱石、周布政之助先生でありました。