家の前で、畑に持って行く水を汲んでたら。
パート帰りの73歳の近所の奥さんが、よっこらせよっこらせと坂道を上がってきた。
「おかえり。」
と声かけしてから立ち話し。
体を右に左に揺らして歩いてるので、痛くない?と聞いてみた。膝の横と膝の裏と、そして股関節が痛いと言う。
自分も膝が長年痛く、病院に行ったって治らないよねと、しばし膝の話しをしていた。
そこに、健康の為に競歩かと思うような早足であちこちを歩いてる、75歳の近所の人が通りかかった。
「そんなに歩いて、足痛くない?。」
と声かけしたら、
「いいや、全然。」
と言って、しゃがんだり立ったりして、いかにもどこも痛くないと体を動かして見せた。
(うわっ、自慢してる)
そしたら、あちこちの学校の部活で、60代70代のスポーツをやってきた人達と組んで、サッカーやラグビーを教えたりしてる。
過去には生徒たちを県大会で優勝させた。とか。
あまり興味ない話だなと思ってたら。
73歳と75歳は、同じ学校だったらしく、あの時は勝ったとか負けたとか、凄かったとか。ふたりで思い出話しで盛り上がっていた。75歳はスポーツ万能で、学校でも有名だったとか。
ふたりとも、リアクションも大きくて早口で喋り捲るものだから、ついていけなくなって、暫し傍聴者になっていた。
さっきまで膝が痛いと言ってた73歳が、別人のようだった。
75歳の割には凄い早口で話すのを感心していたが、それにも負けない位早口で喋る73歳。会話のキャッチボールがとても上手い。
うわっ。
10代の人達が会話してる様に見えてきた。なんだこれは。
というのは、高齢になると話し方もゆっくりになる。それが全くない。頭が早く回転してるんだろうな。
ひと通り喋って、最後に、
「そんな青春時代があったんだよ。」
と75歳は言う。
スポーツをやってると、家で引きこもる事もなく、いつも人と関われていいですねと、ピントが合ってるのかどうか分からない言葉を返した。そして、
「歳の割には若い。」
と正直な気持ちを言った。
ふたりとも帰り、自分はやりかけの畑への水汲みを開始。30分も喋ってたので遅くなった。
凄かった。
あのふたり、老人という自覚はないと思う。映像無しで会話を聞いてたら、絶対年代が当たらないと思う位若々しかった。
体の衰えが、「もう歳だから。」とついつい言ってしまう。でも、あまり言わないようにしたい。
つまらないから。
なんてね。