やはり花の咲くのが早いようです。
この樹も咲くのを待っているつもりでしたが、気がついたら・・・タイミングが悪かったようです。
「ナンキンハゼ」です。 漢字では「南京櫨」です。
トウダイグサ科、ナンキンハゼ属の落葉高木です。
もちろん、ナンキンですから、故郷は中国の南部~中部にかけてです。
日本には江戸時代に連れて来られたようです。
別名が「トウハゼ(唐櫨)」「カンテラギ」などもあります。
ハゼの名前ですけど、ウルシの仲間ではありません。
白い果実が目を引きますが、葉っぱも負けていません。
いろいろな色に紅葉しています。
葉っぱの形が特徴あるデザインです。この葉の形を覚えれば、名前もよく分かります。 三角状の広卵形で先が尖ります。
互生して全縁です。葉脈もしっかり見えます。
葉や枝を傷つけると白い液が出ます。この汁液は有毒だそうです。
日本では「蝋(ろう)」を採っていたのは「ハゼノキ」ですが、本場の中国ではこの「ナンキンハゼ」の樹から採っていたそうです。
このことから、ナンキンハゼの名前になったようです。
また、資料では、葉の紅葉が「埴輪」の色に似ている?・・ので、埴輪を作る埴師(はにし)にちなんで付いた名前とあります。でも意味が理解できません・・。
アジサイが満開になる頃に、この花たちも咲きます。
でも、この地味さです。 誰も見ようとしませんね。
そしたら、実は雌雄異花と言うのを忘れていました。
ひとつの花序に雄花と雌花が分かれて咲くようです。
最初に雌花が咲いて、受粉します。その後で今度は雄花が咲きます。
花序のほとんどは雄花です。
雌花は花序のモトの所に咲きます。
どうやら、雄花の咲く頃だったようです。
蜜源植物にもなっています。なので、蜜を求めて昆虫がよく集まります。
図鑑によると・・・
雄花は萼が皿状で3つに浅く裂け、雄しべが2つです。
雌花の萼も3つに裂けて、雌しべの花柱は3つです。花柄の基部に卵形の苞があって、この苞の左右に大きな腺体があるそうです。
花柄の基部に卵形の苞があって、この苞の左右に大きな腺体があるそうです。