毎年見ていますが、プログに登場するのは久しぶりです。
名前の謂れを知った時にはちょっとだけ「ドキッ」でした。
「コウホネ」です。 漢字では「河骨」です。
スイレン科、コウホネ属の多年草です。
故郷は北海道〜九州の湖沼やため池、河川、水路などの「水」で生きていく抽水植物です。日本以外では朝鮮半島にもいるそうです。
暮らしいてる水場が深いと葉が浮葉となったり、浅かったり、流水域だと、葉が水中、沈水葉だけの時もあるそうです。
このコウホネ属の中では最も大形の種です。
そして名前ですが「根茎が白く、骨のように見えることから」となっています。
図鑑の解説では「地下茎が横走して、分枝した地下茎の先端に葉は束生します。
沈水葉は薄い膜質で、長さ10〜50cm、幅が6〜18cmと大きい葉で、葉縁は波打ちます。そして抽水葉(水上に出る葉っぱ)と浮葉は長卵形〜長楕円形で長さは20〜50cmもあり、幅は12〜20cmくらいで基部は矢尻形です。
花はこんな感じ。直径3〜5cmの黄色の花を水面上に咲かせます。
最初は分かりませんでしたが、外側の黄色いのは花びらではなくて萼片です。これが5つあります。 でも花びらとしか見えません。
本来の花びらはその内側にありますが、役目を萼片に渡したので退化しているようです。でも近くで見れば花びらは分かります。
雄しべは多数あります。
雌しべは多数の心皮が合生して1つとなっているそうです。
そして各心皮の柱頭は柱頭盤上に放射状に配列しています。
雌しべの柱頭は黄色で先端部は柱頭盤から突き出て歯牙状になっています。
雌性先熟の花です。
花びらはへら状で小さく、たくさんあって1列に並んでいました。
雄しべの花糸は幅が広く、葯の長さの1~2倍。
雌しべの先は広がっていて柱頭盤を形成しています。雌しべ柱頭は放射状に並ぶ。
出来る果実は卵形で緑色をしていて、中に多数の種子があります。
仲間で日本で暮らすコウホネの主なものは・・・
ネムロコウホネ、オゼコウホネ、ウリュウコウホネ、サイコクヒメコウホネ、
ヒメコウホネ、シモツケコウホネ、コグラコウホネなどです。
そして広義のネムロコウホネの変種、亜種には有名な「オゼコウホネ」や「ウリュウコウホネ」があります。 もちろん日本固有種です。
そして2005年に新種として見つかった「シモツケコウホネ」もあります。
さらに、日本の固有種としては「ヒメコウホネ」は愛知、三重、岐阜に、「サイコクヒメコウホネ」は本州中部以西、四国、九州の固有種です。
このコウホネで思い出すのは、あの勧修寺経雄さんの夏の七草です。
「涼しさは よし い おもだか ひつじぐさ はちす かわほね さぎそうの花」