マンションの前に臣と隆二が立ち、隆臣の帰りを待っている。
少し距離を置いて数人のカメラマンが撮影している。
隆二「俺が抱っこしていい?」
臣「ジャンケンしとくか?」
隆二「そこは俺でいいんじゃない?」
臣「だーめ!公平に決めよ」
隆二「じゃあ臣が抱っこしてあげてよ」
臣「いいから‼はい!ジャンケーン…」
臣が隆二の手首を持ち上げ、無理やり腕を上げ下げした。
「ポン!」
隆二はチョキ、臣がパーで固まった。
臣「くそぉ…負けた」
隆二「臣で構わないって言ってるのに」
臣「ははーん、さてはメス猫ニャーにゃに心変わりしたな」
隆二「おかしなこと言うよね。臣からニャーにゃにってこと?」
臣「ちげーよ!隆臣からチビにだよ」
隆二「なんだそれ?ワケわかんねーし」
臣「違うのか?」
隆二「遠回しに言わないで、ニャーにゃに焼きもち妬いてるってはっきり言ったら?」
臣「…」
隆二「なにもそこでたっくんを出さなくても…」
臣「あ、なんかモヤモヤしてきた」
隆二「焼きもち妬くタイミングも間違えてるよ」
臣「あ?」
隆二「言いたいことがあるんならはっきり言えって」
臣「あー❗じゃあはっきり言ってやる。お前の中で俺は何番目かってことだよ」
撮影スタッフやディレクター、ADは少し離れた所で突然始まった痴話喧嘩をどうしたものか思案している。
大きく遠回りして直己、ELLY、健二郎が戻ってきた。
健二郎がディレクターに声をかけた。
「なんかあったんすか?」
D「いや、急に始まったので原因もよくわからないのですが」
ELLY「イチャイチャしてるだけでしょ?」
AD「え!?あれでですか?」
直己「カメラ回ってるの知ってんだろ?」
D「さぁ?どうでしょうか💦止めに入った方がいいですか?」
健二郎「たっくんの姿が見えたらやめるっしょ」
AD「あ‼隆臣くん御一行が見えて来ました‼」
つづく