健二郎「直己さんアウトー!」
ELLY「無傷なのは俺だけか?」
健二郎「ELLYずっこいなぁ!緑色の髪の毛ちょっとでも見えたら一発やのにな」
ELLY「マスクもしてないのにね。黒髪のキノコヘアと丸眼鏡でパーフェクトだよ🎵」
ファンサービスも済まして、健二郎とELLYが電信柱の陰から隆臣達の様子を見ている。
直己は陽翔にも抱っこをせがまれ、両手に隆臣と陽翔を抱き上げた。
隆二「直己さん、優しいね」
臣「隆臣 、直己さん大好きだもんな」
隆臣「きゃあ♪高ーい!」
陽翔「みんながちっちゃく見えるね!」
隆臣「そーね♪のっぽしゃんが一番おっきいのよ」
陽翔「のっぽさんお仕事してるの?」
直己「んー、まぁ仕事みたいなもんだな」
「隆臣、その手に持ってる幼虫どうしたんだ?」
隆臣「あ‼むいむいね、忘れてた‼」
直己「どこかに離してやんのか?」
陽翔「木の上がいいよね‼たぁくん」
隆臣「そーね、のっぽしゃんどこがいいかなぁ?」
直己「その枝にするか?」
陽翔「葉っぱもいっぱいあるね♪」
隆臣「ホントだね、ひーしゃん」
隆臣「じゃあむいむい置くよ!」
隆臣は直己の腕から身を乗り出して、青い葉が繁った木の枝にそっと青虫を乗せた。
陽翔「あ‼見て❗たぁくん、もう葉っぱ食べてるよ!」
隆臣「お腹すいてたのね、むいむい」
直己「このまま冬越すのかな?」
隆臣「寒くてちゅらい?」
直己「辛くなんかないさ。自然の中で生きる虫や動物はちゃんと冬を越せるんだよ」
陽翔「こたつもないのに、風邪ひかないの?」
直己「外で見るスズメや鳩も炬燵に入ってないだろ?」
陽翔「入ってないね」
隆臣「ぱんちゅもはいてない❗」
陽翔「パンツ?アハハ♪」
直己「この虫もパンツ履いてないけど、風邪なんか引かないぞ」
隆臣「しゅごいね~‼」
陽翔「すごい‼」
「陽翔!隆臣くーん!!!」
陽翔「あ‼パパが呼んでる❗」
隆臣「おいちゃん忘れてたね‼」
直己「赤ちゃんも一緒だろ?待たせちゃ悪いぞ」
陽翔「たぁくん‼行こ!」
隆臣「はぁい‼のっぽしゃんおろしてぇ」
直己「おう」
陽翔「のっぽさぁん、お仕事頑張ってくださぁい」
隆臣「くらしゃーい♪」
陽翔「たぁくんお手て貸して❗」
隆臣「あい!」
二人で手を繋いで元気よく歩きだした。
隆臣「ひーしゃん、ちょっと待ってね」
陽翔「はい」
隆臣が電信柱の陰に隠れている健二郎とELLYの方を見た。
「健ちゃんとエリたんもがんばってくらしゃーい♪」
ELLY「えー!ウソ💦」
健二郎「全滅やんか…」
隆臣はニコニコ笑って手を振りながら、陽翔の父のもとへ戻った。
つづく